この世でもっとも恐ろしいことは何か? それは無知である。「そんなこと知らないよ!」は社会では通用しないのだ。そして無知であることは、時としてとんでもない結果を招くことがある。今回、私(あひるねこ)はそのことを嫌というほど思い知らされた……。
スマホには「データローミング」という機能がある。これは設定を手動でオン / オフに出来るのだが、この設定をオンにしたまま海外に行ってしまうと、身の毛もよだつ恐ろしいことが起きてしまうのだ。悔やんでも悔やみきれない私の失敗談を、どうか聞いてほしい。
・スマホを海外に持っていった
先日中国に行ったのだが、事件はその水面下で起きていた。私はスマホを持っていったものの、現地では基本的にバッグに入れたままにしており、Wi-Fi が繋がる場所でのみ利用していた。パソコンを持参していたこともあり、スマホはあまり使わなかったのだ。しかし……。
・衝撃の事態
帰国後しばらくして、何気なくケータイの料金明細を見た時のことだ。スマホ上でチェックしていると、いつもと比べ、金額が異様に高いことに気付いた。何だ? 何が起きた!? 慌てて利用内訳を開くと、通信料がやけに高額になっている。さらにその内訳を開くと……。
海外……パケホ……? まったく身に覚えのないワードだ。そんなもの申し込んだ記憶はないぞ。そして、その金額に戦慄が走った。
ん?
え?
11880円……? は、はぁぁぁぁあああ!? え、いや、ちょ……はぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ????? なんといつもの利用料金以外に、「WWGパケット通信料(海外パケホ)」なる項目で11880円も請求されていたのである。
・何が起きたのか?
いやいやいや、そんな使ってませんって! 何かの間違いですって!! 前述の通り、まったく身に覚えがない。そこでいろいろ調べたり、契約しているドコモに電話で問い合わせたりしてみた。その結果、次のことが明らかになったのだ。
・魔機能・データローミング
スマホの「データローミング」という機能。この設定がオンになっていると、海外に行った時に自動で現地の電波に接続してしまうことがあるという。私のスマホはなぜかこの設定がオンになっており、勝手にネットに繋がり、アプリのアップデートなどが実行されていたようなのだ。
この場合、国内のパケット定額料金が適用されず、通信料が非常に高額になってしまう。しかし、恥ずかしながら私は「データローミング」という言葉自体を初めて知ったレベルで、そんな設定をした記憶もない。助けて……助けてよ、ドコモえも~ん!
・ドコモに電話してみた
わずかな希望に賭け、ドコモのお客様サポートに電話をしてみた。以下はそのやり取りだ。先に断っておくと、オペレーターの女性は非常に丁寧に対応してくれた。ただ、読者の皆さんによりわかりやすいようにお伝えするため、回答をあえて関西弁に翻訳してお送りしようと思う。
私「データローミングの設定をした記憶はないのですが……」
ドコモ「んなわけあるかい。データローミングは初期設定ではオフになってるんや。自分で気付かんとオンにしたんやろ」
私「海外パケホというのは……?」
ドコモ「国内のパケット定額サービスなどを契約している状態で、海外でデータローミングをオンにすると使えるんや。1日にかかる最大料金は決まっとるからな。これがなかったら、たぶん通信料もっといっとったで」
私「現地では Wi-Fi しか使っていないつもりだったんです……知らなかったんです……」
ドコモ「知らんがな。データローミングがオンになってたんは事実やないか、ドアホが」
私「きゅ、救済措置とかは……?」
ドコモ「あるわけないやろ、しばくど。きっちり耳をそろえて払ってもらうで」
私「くっそぉぉォォォおおおお!」
・自己責任
その通り、すべては私がデータローミングの設定確認を怠ったせいである。データローミングについての無知が、この悲劇を生んだのである。そう、私が悪いのだ。こんなバカは、死んだ方がいいのではないか。なんか、生きていてすいませんでした……。
・授業料だと思おう
無知は罪。このことを胸に刻み、私は今後もかろうじて生きていこうと思う。せめてこの記事が、誰かのお役に立てば幸いだ。最後に、実際のドコモのオペレーターの女性は、非常に丁寧に申し訳なさそうに対応してくれたことを改めて強調しておきたい。はぁ、それにしても高い授業料だったな……。
参考リンク:ドコモ「海外パケ・ホーダイ」
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼データローミングにチェックを入れるとこんな表示が出る。記憶にないんだけどなぁ……はぁ……。