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全国各地にさまざまな種類のラーメンがあるが、福岡県といえば「とんこつ」メイン。中でも博多をはじめ、長浜、久留米といった地域が有名だ。しかし、他が盛んではないかというと、それも違う。

現に北九州では、毎年「北九州ラーメン王座選手権」という大会が開かれており、その地区のラーメン店がしのぎを削っている。そして2016年も3月19日・20日に開催されたのだが……驚くべき珍事が起きているという。

・下関のお店が二連覇

その珍事を知るキッカケになったのは、ロケットニュース24宛に届いた読者の方からのメッセージだ。

「問合せ内容ですが、北九州らーめん王座選手権を二連覇した『山の田らーめん』、一度食べてみて欲しいということです。北九州らーめんの大会なのに隣の山口県下関市にあるらーめん屋が二連覇したという珍事が起きています。

私にとって小さい頃からのソウルフードなので実際本当に美味しいのか疑問でした。しかし、二連覇するぐらいですからきっと美味しいと思います。あと、マスターのお母さんがまた凄いです。宜しくご検討下さい」

とのこと。こ、これは気になる! 興味もあれば確かめねばなるまい……ということで下関に行ってきた。

・営業34年の老舗

今回訪れた『山の田らーめん』は昭和57年12月に営業開始。現在は二代目の店主がお店を切り盛りしている。まず、お店の近くまでやってきたところでいきなり驚かされた。というのも、人通りが多いとは言えない道にもかかわらず、多くのお客さんがお店の前に行列を作っていたのである!

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初めて来た土地といえども、お店がどこにあるのか一目瞭然! すぐさま最後尾に加わり、並びながらメニューを閲覧。オススメと書いてあった「チャーシューメン(800円)」と「昼のみぎょうざ(300円)」を注文して待った。

・活気がある店内

いざ店内に入ると、34年も営業しているということで建物に古さを感じる。だが、それがまた老舗の感じがして心地いい。店員さんの「はい! はい!」と元気のいい返事が飛び交い、活気がある。絶えまなく続くお客さんの波。そして店内のところどころに置いてある表彰状やサインを眺めていると、チャーシューメンの到着だ。

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・優しい味

まずは挨拶代わりにスープから味見。見た目からして “こってり感” が半端ない。しかし、ズズッと飲んでみるとアラ不思議。想像と真逆の味であっさりしていて優しいではないか。思わぬ先制攻撃にフラついてしまう。

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そして中太ストレートの麺をスープと絡めて食べてみたところ……これが絶品! もっちりした食感で歯ごたえがあり、スープの良さを際立たせるような感じさえある。スンナリと喉を通る食べやすさも素晴らしく、感動せずにはいられなかった。

すべてが融合しているような感覚を覚えた一杯は、どこへ行っても通用するおいしさ。それに加えて、トロットロのチャーシューもおいしいのだから行列ができるのも当たり前……さらには「北九州ラーメン王座選手権」で二連覇できる訳である。

・神接客

また、店主のお母さんが凄いとの話だったが、まさにそう。駐車場へ車を誘導したかと思えば、常にテキパキしており、お客さんに対する気配りも忘れていなかった。店主とは阿吽(あうん)の呼吸という表現がピッタリ。敬語でやりとりをしているのも印象的だった。

・移転予定

山口県を訪れる機会があれば、ぜひオススメしたい『山の田らーめん』。ただ、同店は建物の老朽化、駐車場の不便さなどがあり、今年の5月頃を目処に「蒲生野(かもうの)」へ移転するとのことだ。「山の田」でラーメンが食べられるのもあとわずか。気になる人は早めに行こう!

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 山の田らーめん
住所 山口県下関市山の田東町2−40
時間 11:30〜16:00 / 17:00〜22:00
休日 水曜日

Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼お店の外観
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▼こってりな感じがするものの優しい味
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▼麺にもこだわりが感じられた
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▼こちらはぎょうざ
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▼移転のお知らせ
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