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私(佐藤)にとって、近年まれに見る悲しい知らせが入ってきた。皆さんは覚えているだろうか? 今から2年前の2013年12月、私はフィンランドに行った。というのも、恋人たちばかりが熱狂する「クリスマス」をどうにかしてもらうために、サンタクロースに直談判しに行ったのである。

私のような怪しい輩を、サンタは温かく迎えてくれたうえに、心が震えるような感動的な言葉を投げかけてくれたのである。私は改心したのだが、そんなサンタに危機が訪れていることを知ったのだ。そのサンタクロース・オフィスを運営する会社が破産したというのだ!

マジかよ、もうサンタに会えないのか!? 私とサンタはアツい友情を交わした「ズッ友(ずっと友達)」じゃなかったのか!? 俺の友達が! サンタがーーッ!!(号泣)

・税金滞納で破産

サンタクロースは、フィンランド北部のロバニエミにある観光施設サンタクロース村にいる。ここのサンタクロース・オフィスを運営するディアノルディア社が税金を滞納したために、破産する羽目になったそうだ。

・帰りにロストバゲッジ

思い返せば、私はトルコを経由して飛行機を乗り継ぎ、フィンランドまでの長い道のりを旅した。その帰りにロストバゲッジでトランクケースが見当たらなくなるという目にまで遭って、サンタに会いに行ったのだ。

・日本のクリスマスは……

私は彼に手紙を渡して、「日本のクリスマスは恋人たちのためのものになってしまっている。恋人のいない人たちは寂しい思いをしている。私もそうだ」、そう伝えたのだ。切実なる願いを、サンタに聞き届けてもらうために、遠路はるばる手紙を携えて行ったのだ。

・サンタに会いたい人々

実はサンタとの会うのは、本来一瞬である。「元気にしてたかい? いい子にするんだよ」、そんな言葉を子どもたちに投げかけて記念撮影をする。おそらく時間にして1分もないくらいではないだろうか。そんなアトラクションに、世界中からサンタに会いたいと願う人たちが行列しているのである。

・サンタがくれた言葉

一瞬でも一生の思い出だ。それなのに私の願いがとても切実であると感じたようで、サンタは5分近くも時間を割いてくれたのである。そして、私の手紙に自らペンをとって、その場で返事を書いてくれたのだ。

「いつも忘れないで、私は君の友達だよ。そして君の描く夢の先に、素晴らしい友達がいる」

観光客であるとはいえ、こんな温かい言葉を投げかける人がいるだろうか。私は本当に、この言葉をこの先一生忘れることができないだろう。わずかなフレーズに、安心と希望が詰まっている。今思い出しても、胸の奥からアツい思いがこみ上げてくるようだ。

・子どもたちのために

こんな歳を重ねたオッサンでさえ、勇気をもらえるというのだから、子どもたちに与える夢や感動は計り知れないだろう。どんな形でも良いので、子どもたちがサンタクロースに会える状況を維持してもらいたいと願うばかりだ。できることなら、もう一度あの温かいサンタクロースに会いたい。

参照元:AFP通信
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼サンタとの感動的な出会い

▼サンタにもらった手紙……
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