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この世のほぼすべての料理が、長い歴史のなかで進化を遂げ、もはやこれ以上ないほど進化しきっているといっても過言ではない。しかし料理人の好奇心と探究心が続く限り、これからも進化し続けるのだ。以前の記事で紹介した、「MOKUBAZA」のチーズキーマカレーはその好例ではないだろうか。

・棒状のピザ?

最近テレビ番組で紹介され、にわかに注目を集めた進化形料理がある。それはスティックピザだ。その名前の通りにスティック状になったピザで、表面はカリッとしているのに中はモチモチ。通常の生地では難しいと思うのだが、ここのスティックピザは見事にその課題を克服しているのである。

・2014年6月オープン

お店は2014年6月に東京・六本木ミッドタウンの間近にオープンした、スティックピザ専門店「EU食堂」である。棒状のピザというと、日本ではあまり馴染みがないように思うのだが、海外では通常の円形ピザをくるくると丸めて食べる場合もあるそうだ。そのくるくるを基本形状にしたものが、スティックピザと考えて良いだろう。

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・全15種類

スティックピザは全15種類。ミートソースやカルボナーラなど、パスタソースをイメージしたようなものが6種。明太子ポテトやエビイカスミなど、ユニークな具材を使用したものが4種。チョコバナナやシナモンアップルなど、デザート系が5種類取り揃えられている。

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・300円で釣りが来る

1本の長さは約20センチと結構長い。価格はもっとも安いものがベーコン&コーンで180円。高いものは和牛ラグーソースで660円となっている。ほとんどが300円でお釣りが来る手軽さだ。

・お餅を使って表面カリッ

さて、私はこのなかからミートソース・カルボナーラ・エビイカスミを選択した。実物を見ると思っていた以上に長い。しかし分厚いわけではないので、あっさりと食べることができた。生地はパリパリというよりも、カリカリとした食感。これはおそらく、生地にお餅を使用しているためではないだろうか。お餅を焼いたときのようなこんがりとした焼き目が美しい。

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・具材の水分問題を克服

そして中はしっとりとしていてモッチリ。若干生地が伸びるのも食べていて楽しい。通常、包み焼きにすると、具材の水分が出て生地がシナシナになってしまう場合があるのだが、その水分に対する工夫を感じることができた。総じて、食事というよりもおやつに近い印象を受けた。原宿あたりで、クレープ感覚で販売すればきっとウケるに違いないだろう。これからのスティックピザの展開が楽しみである。

・今回訪問した店舗の情報

店名:スティックピザ専門店 EU食堂
住所:東京都港区六本木7-3-13 トラスティビル1F
営業時間:11:00~23:00

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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▼注文すると、専用の紙袋で提供される。きちんと具材が書かれているのは有難い
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▼手前からエビイカスミ、カルボナーラ、ミートソース
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▼ミートソース
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▼エビイカスミ
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▼カルボナーラ
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