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iPhone のカメラを使って、日常の風景や食べ物の撮影を楽しんでいる人も多いと思う。同じように iPhone を使って、驚くべきものを撮影してしまった人たちがいた!

名古屋文理大学のメンバーをはじめとする「スペースバルーンプロジェクト」のチームは、成層圏から地球の撮影に成功したのである。海外ではおもちゃの機関車格安カメラを飛ばすなどして、同じように挑戦されてきた。しかし、日本での成功は今回が初めてとのこと。しかも太平洋上で撮影機器を回収するのは全国で2例目というから驚きだ。公開された映像はとても美しい!

・気象観測バルーンで成層圏からの撮影に挑戦

これは「あいちサイエンスフェスティバル」と「JAPAN AEROSPACE2012」、「ISTS29」の連携企画によるもの。2012年秋から気象観測バルーンに iPhone やデジカメを搭載して、成層圏から地球を撮影することに挑んできたそうだ。

・愛知県を横断し太平洋へ

そして2013年8月29日、iPhone を搭載してのフライトに臨んだ。バルーンは愛知県蒲郡市の竹島園地からフライトし、豊橋市と湖西市を横断して遠州灘から太平洋へと出た。そして大きく真東に約25キロ移動した後に、今度は来た方向へと戻るように西に25キロ折り返す。その後に海へと落下したのである。

・回収のための工夫「ダブルバルーン」方式

このプロジェクトでは回収をよりスムーズにするために、チームは「ダブルバルーン」方式を採用していたそうだ。これは気象観測用の気球を二重にするというもの。これにより、外側のバルーンが破裂して海に落下しても、割れていない中のバルーンが浮き輪の役目をはたしてくれる。撮影したデータを確実に回収するために、このような方式をとったのである。

・美しく青い地球

その工夫のおかげもあり無事に iPhone を回収。バルーンは上空25000メートルまで上昇し、iPhone は空の上から地球の姿を撮影していた。成層圏からの映像には、青く美しい地球の姿が写っている。雲海から頭ひとつ出た富士山の様子も、確認することができるのである。

多くの人が手にしている iPhone で、まさか地球を上空から撮影できるとは。素晴らしい端末ではないだろうか。きっと空の上でスティーブ・ジョブズ氏も喜んでいるに違いない。

参照元:SBPPRYouTube
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▼iPhoneで撮影した地球の姿