東京電力は、福島第一原発の事故後に行われたテレビ会議映像の一部をこのほど公開した。映像を見ると、現場の緊迫感がありありと伝わってくる。そして、本社とのやり取りがうまく行っておらず、意思疎通に激しく温度差がある様子がうかがえるのである。
「原発事故」の記事まとめ
2012年6月20日、東京電力は「福島原子力事故調査委員会」および、社外識者で構成される「原子力安全・品質保証会議 事故調査検証委員会」による福島原子力事故調査報告書を公開した。同社は「これまでの調査・検証の結果を『福島原子力事故調査報告書』としてとりまとめましたので、お知らせいたします」と伝えているのだが、菅直人元首相はこの内容に違和感を覚えている。
というのも事故発生当初、菅氏は「撤退はあり得ませんよ」と原発に留まり事故対応するように命じているのだが、これが報告書には清水正孝前社長が「撤退は考えていません」と発言したとされているという。このことに菅氏はブログで「事実は違っている」と指摘している。