一般的に、人は若い頃に聞いて影響を受けた音楽をずっと聞き続ける傾向にある。私(佐藤)も青春時代に聞いて過ごしたハードロックやヘヴィメタルを聞くことが多い。当時の音楽は今となっては古臭いと思いながらも、安心する感覚は否めないのだ。

とはいえ、新しいものを聞かないわけではない。歳とともに感度が鈍くなったとはいえ、「お!」と思うものに出会う機会も少なくない。

そこで、当編集部のメンバーに最近聞き始めたアーティスト・バンドについて尋ねたところ、幅広いジャンルのおすすめが集まった。皆さんのより良い音楽ライフの参考になれば幸いである。

◆佐藤英典 「Foxy Shazam(フォキシー・シャザム)」


「アメリカのロックバンドでグラムロックやオルタナティブ、クイーンのようなオペラロックなどを織り交ぜた独自の世界観を持つ奇妙でかわいい6人組。ボーカルのナリーを中心に2004年に結成、2014年に活動休止した後に2020年に復活。何度かのメンバーチェンジを経て、昨年DCドラマ『ピースメイカー2』の主題歌に抜擢されている。ジェームズ・ガン監督が絶賛していて、その影響で私も聞くようになった。

ボーカル・ギター・ベース・ドラム・キーボードに加えてトランペットが入っているという、ちょっと変わった編成だけど、曲を聞けばこのバンドのトランペットが必要なことがよくわかる。聞くと不思議と元気で明るい気持ちになれる、大好きなバンドだ。いつかライブを見てみたい」


◆原田たかし「M!LK(ミルク)」


「今年もっとも勢いのあるアーティストで異論はないだろう。「好きすぎて滅!」「爆裂愛してる」だけでもすでにヤバかったのに、ここにきて「時空超えてユニバース」と最高に攻めまくっている。

実は苦労人というのもよき。聞くだけで元気をもらえるし、こういう存在が今の日本に必要な気がする」


◆中澤星児「Jin Dogg(ジン・ドッグ)」


「実家が鶴橋の私としては近所からエッジィな人が出てきたことがまず衝撃だった。生野区を全面に出してくるヤバイ人って今までいなかった気がする。でも、言われてみたらJin Doggの「街風」みたいな側面もある街なので、ヤバさの説得力が凄い。その日本らしからぬゲットー感に実家に帰る度、Jin Doggを聞いてしまう」



◆GO羽鳥 「ARLO(アーロ)」


「ダンス/エレクトロニックを中心に活動するDJ / アーティスト。……と書いてみたものの、肩書きをどう表現するのが正しいのか私もよくわからない。
たとえば『Don’t Give Up On Us』では、ARLOがプロデュース、ミックス、マスタリングを担当。Emi Graceがボーカル / ギター / 共同プロデュースで参加している。なので単なるDJというより、「ダンスミュージックのプロデューサー」と紹介するのが近いのかなぁ」

Spotify、Apple Music


◆Yoshio 「特になし」


「最近聞き始めた新しいアーティストだが正直ないです。昔は好きな曲からそのアーティストの曲を調べていたが、最近は「いいな!」と思った曲があればSpotifyにお気に入り登録をしている。なので、曲は聞いているけど誰が歌っているかわからないのが結構多い。ちなみにワールドカップ中、NHKで流れてた米津玄師の「烏」(からす)は今でも好き。当時の様子が目に浮かびテンションが上がる」


◆P.K.サンジュン 「BABYMETALとElectric Callboyの「RATATATA」」


「この夏、ついにフェスで生ベビメタを見た。もちろん知ってたし見るチャンスも無くはなかったんだけど、なかなか縁がなかったんだ。

「相当ライブ慣れしてるなー」「コンセプトが徹底してるなー」「ファンのノリが出来上がってるなー」と思うところはたくさんあったけど、中でも体が勝手に動き出したのが「RATATATA」だ。

この曲はElectric Callboyっていうドイツ(?)のバンドとコラボしてるんだけど、メタルと電子音のバランスがマジで絶妙。もしプロ野球選手になったら入場曲で使いたい。死ぬまでに2組がこの曲をやるライブなりフェスに行ってみたいな?」



◆あひるねこ 「Gilla Band(ギラ・バンド)」


「アイルランド・ダブリンの4人組で、ニューアルバム『Pugnello』を先月リリース。キャリア的に新しいアーティストとは言えないが、直近で頭に浮かんだのが彼らだ。

テクノをハンマーでボコボコにぶん殴っているような音がする。車も浮く暴風雨の中、抜き身の包丁を空にばら撒いているような音がする。

金属バケツの中に鉄クズと一緒に放り込まれ、そのまま前科ありのバーテンダーにシェイクされているような音がする。つまり、最高である」


◆古沢崇道 「忘れらんねえよ」


「つい最近まで放送していたTVアニメ『ヤニねこ』のOP主題歌を担当したロックバンド。

ヤニねこがキッカケで知った。タイアップ曲の『なんもねえ』くらいしかまだ聴いていないけど、人のダメな部分とかをカッコつけずに熱く歌っているところがいい。むかし聴いていた「GOING STEADY」や「銀杏BOYZ」っぽくて好き」


◆和才雄一郎 「Jacob Koller(ジェイコブ・コーラー)」


「YouTubeのおすすめで流れてきて知ったピアニストのジェイコブさん。最初は仕事中のBGMにでもと思ってタップしたのだが、すぐに「BGMで聞くにはもったいない!」となった。というか、聞くと良い意味で落ち着かなくなり、仕事にならない。

「こんな風に弾けたらどんなに楽しいだろうか」と思ったこと数知れず。シンプルにかっこいい」



以上、ジャンルも国籍もバラバラではあるが、それぞれにメンバーが惹かれる個性を持ったアーティスト・バンドである。ぜひ一聴頂きたい。秋の夜長に新しい音楽に触れてみるのはいかがだろうか?

執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
イラスト:Gemini