これまでローストビーフ作りを4回繰り返してきたが、いずれも使用したのはオーストラリア産のもも肉だった。

「アイラップ湯せん」を覚えてからはほとんど失敗しなくなったが、ある日、私(あひるねこ)はふと思ったのである。

黒毛和牛でローストビーフを作ったらどうなるのだろう?

というわけで今回は、人生初の黒毛和牛ローストビーフに挑戦。その違いを自分の舌で確かめてみることにした。

・意外と手が届くA5ランク

今回購入したのは、北海道産A5ランク黒毛和牛のももブロック。404gで価格は税込2526円(そこから10%引き)だった。定価換算だと100gあたり約630円である。


いつも買っているタスマニアビーフは100gあたり約495円なので、店が違うとはいえ、価格差は意外と小さい。

ただ、安売りされていただけあってドリップはかなり多めだ。キッチンペーパーで入念に拭き取る。それでもさすが黒毛和牛、美しいサシには思わず見とれてしまった。


今回も調理法はいつも通り「アイラップ湯せん」。日本食研『ローストビーフの素』をまぶし、30分ほど置いて味をなじませる。


その間にフライパンと鍋を準備。


フライパンに油を引いたら、中火で肉の表面を片面15~20秒ずつ焼き……。


そのままアイラップへ。袋をしっかり縛り、沸騰したお湯へ入れたら火を止める。


鍋底には耐熱皿。さらに上から皿を重石代わりに乗せる。あとは鍋のフタをして30分放置したら完成である。


・断面が別物

見た目はいつも通りだ。ところが半分に切った瞬間、思わず声が出た。


かつてないほどにレア……!


念のため確認してみたが生焼けではなく、中心までしっかり熱は通っている。しかし断面の雰囲気が、これまで作ってきた外国産肉のローストビーフとはまるで別物なのだ。


肉の大きさも、焼き時間も、湯せん時間もほぼ同じ。それなのに黒毛和牛にしただけで、ここまで大きく変わるとは。



・ホテルの味

『ローストビーフの素』付属のソースをかけて、さっそく一口。すると……。


うっま! なんだこれ!


語彙がまったく追いつかないのだが、何というか「牛肉」というより、「和牛」の味なのである。


特に脂がしつこいわけではない。あくまで赤身肉だ。それでいて旨みだけが異様に濃く、そのためワインとの相性がべらぼうに良い。


牛の旨みが肉の内側から洪水のように押し寄せてくる感じとでも言おうか。ここはもう見慣れた我が家ではない。ホテルのビュッフェ会場である。

誕生日やクリスマスなど、特別な日の食卓にも十分耐えられるクオリティだ。


・普段着と一張羅

このレベルのごちそうを、普段ほとんど料理をしない私が割とサクッと作ってしまったことに、自分でも驚きを隠せないでいる。

実は黒毛和牛のローストビーフって、おうちディナーにかなり向いているんじゃないか。



個人的には、焼き加減がシビアなステーキよりも断然簡単で、失敗する確率も低い気がする。レアな赤身肉が好きな人にとっては、まさに無敵の肉料理だ。


と言いつつ、オージー産のローストビーフを食べ慣れている身からすると、黒毛和牛は旨みが鮮烈すぎて、途中でちょっと食べ疲れてしまうのも事実。

なので今後は、普段着としての外国産と、一張羅としての黒毛和牛。そんなふうに使い分けようと思う。

自宅でホテルのビュッフェ気分を味わいたい人は、本当におすすめなのでぜひお試しあれ。

参考リンク:日本食研
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼さすがにレアすぎると思いきや、しっかり火が通っていて激ウマだった。