不評だった。いや、大不評だった。何のことって、少し前に私が新たにこしらえた「屋外トイレ(穴掘りトイレ / 裏の通称「野糞トイレ」)」である。


私としては、相棒Yoshio作の「リビングに堂々と鎮座する室内トイレ」の方が抵抗あるのだが、読者様の反応的には「家の中の方がまだマシ」という意見が圧倒的。


これはなんとかせねば……ということで目をつけたのが、もともとこの古民家にあったトイレである。しかしそこは画像の通り “地獄の底” みたいな汚トイレだった。


でも、ここを掃除したら、もしかしたら……? ということで、トイレ再生に向けて、がんばってみることにした。


やったことは実にシンプル。トイレ含む、トイレ近辺の剥がれた天井をブチ抜いて、瓦礫やホコリやゴミも掃除しつつ、便器もピカピカに磨いて……という感じ。


個人的には、この「壊す」みたいな作業は、本当にいろいろな勉強になっている。家ってこんな構造になっているのか……と、新たに知ることだらけなのだ。幼少期、いろいろな電化製品を分解しては壊し……を繰り返して、さまざまなことを学んだように。


それはさておき、抜けた床の修理はまた今度にするとして……


便器の中には、明らかに誰か(人間)の糞が放置されていたが、もうカラッカラに乾いていたので特に匂いも無く、単なる土みたいな感じだった。

ゴム手袋はしているが、それらを手で取り除き、スポンジやウエットシートで、できるかぎりキレイに磨いた。


余談だが、私はこのような “汚い場所の掃除” が嫌いではない。インド等でのトイレでも同じことを思ったが、「汚れたら手を洗えば良い」と思っている。


キレイに掃除したら、おのずと心もキレイになる。そんなことを考えながら、一心不乱にトイレを磨いた結果──


どや!


めちゃくちゃキレイになりました!


壁はもう少しキレイになりそうだが、トイレットペーパーホルダーなんてピッカピカに光っている。


水拭きした床もピカピカに輝いている。なんならもう、この家で最もキレイな場所がこのトイレであろう。間違いない。



んで、水道の無いなか、どのようにこのトイレを使うのか──


──と、その前に少し説明すると、こちらのトイレ、いちおう水洗ながら、下水的な方面のシステムは、いわゆる「ボットン便所」である。


しかし、先述の「水洗」を使うためには水道を契約していなければならないので、「水洗システム」は使用不可。


さらに、このトイレの裏側にボットン便所の行先である、いわゆる「肥溜め」もあるのだが、そこに汚物をためておくのは “その後の肥の処理をどうするのか” 的にも非常に厳しい。


なので……


この「非常用 臭わないトイレセット」を使うことにした。なおこちらの商品も、最近お世話になりっぱなしのAmazonに提供してもらったものである。感謝!

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※価格は2025年6月13日時点



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使い方はいたって簡単。

まずは「便器カバー(青)」を便器にセット。


これは、後に出てくる「汚物袋」を濡らさないためにあるものなので、トイレに水を使わない我が古民家では不要なのだが、説明のためにいちおう付けてみた。


その後、便座部分に「汚物袋(黒)」をセットして、


凝固剤を1袋入れて用を足す。


排泄後、汚物袋(黒)だけを取り出し、ギュッと結んで、


「臭わない袋BOS(白)」なる袋に、汚物袋(黒)を入れ口をしっかり結べば、可燃物として処理が可能となる。実際にやってみたが、ものすごく快適に用を足すことができたぞ!


てな感じで、古民家におけるトイレ問題は、これ以上ないかたちで解決したと言っても良いだろう。


私が作った「穴掘りトイレ」や、相棒Yoshioの「リビングトイレ」は撤去し、これまで使っていた簡易テントは別の目的に使う予定だ。



トイレには神が宿り、トイレをキレイにしておくと、運気も上がると私は心の底から信じている。


ちなみにこのトイレ修繕作業の数時間後、家の守り神と思われる大蛇アオダイショウのアオちゃんが現れたのは既報の通り。


トイレを復活させたら、いろいろなことが動き始めた気がする。この家の “中心” は、トイレだったのかも知れない。


【つづく】


執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24

▼100万円の古民家

▼本気で砂埃だらけになったトイレ修繕作業の動画


▼窓もある!

▼トイレ周りのビフォー

▼トイレ周りのアフター

▼説明書はこうだ