
2025年1月17日から、池袋のサンシャイン水族館で始まったイベント「ゾクゾク深海生物2025 ~奇妙奇怪ヘンテコ深海生物~」。
イベント名の通り深海生物に注目したもので、今年で9回目だ。もはや冬恒例ないつもの……とスルーしつつあった私の目が、リリースの最後の方の一文で止まった。
ちょ、待てよ。これはレアな試みなのでは……? 急遽プレス向け内覧会に参加してみることに。
・色彩保存標本
私が気になった一文はPR TIMESに出ていたリリースの以下の部分だ。
比較的新しい技術である「色彩保存標本」を飼育スタッフ自ら作製
恐らく、サンシャイン水族館に訪れる多くの方にとって、正直これは、そんなに興味を引く記述ではない気がする。
私は常に1人で水族館を利用するタイプだが、昨今の水族館の主な来場者層は小さい子供のいる家族連れ、カップル、そして若い女性グループだと思われる。
人気なのはイイ感じな演出をされたクラゲだとか、安定した人気を誇るサメやペンギンとかの生体展示だろう。なので標本という時点でそんなに関心を持たれ辛いのではないか……と思うのだ。
そして今回は「色彩保存標本」である。とりあえず字面だけでよくわからないものとしてスルーされてしまいかねない。
・標本
標本がいまいち不人気な理由は、多くの人々にとって最初に目にする標本である、小学校の理科室に置かれがちなホルマリン標本が子供にとって面白くないせいじゃないかと、私は考えている。
だいたい古いため傷んでいて、シワシワで、色が抜けて白っぽくてキモいみたいな。たとえ生きている姿を知っている生物でも、標本だと外見が様変わりして正体不明になりがちなのもよくない。
しかしそれは標本として駄目ということではない。標本は、誤解を恐れずに言えば、専門的な知識を持つ者が見て分かればそれでいいからだ。
例えば魚であれば特定の部位の鱗の数だったり、エラの内側の突起物の数とか、そういう商業的な訴求力が1ミリも無いが、その種を同定するためには重要となる特徴の保存が重視されがち。子供目線で一瞬でつまらないもの認定されても当然だろう。
・色彩保存標本
しかし今回サンシャイン水族館がフォーカスした色彩保存標本は、ちょっと違う。約20年前に登場したばかりの、とても新しいタイプなのだ。
私の個人的認識だと、魚類への適用は発展途上段階だ。研究者からアマチュアの愛好家まで、それぞれが独自の秘密のレシピみたいなものを有しており、最優の手法みたいなものは確立されていないと思われる。
ただ共通する特徴としては、従来のホルマリンやエタノールではなく、グリセリンを主に用いるという点だ。
これによって従来であれば退色してしまった体色を残したまま、生きていた時の姿により近いビジュアルで標本にできるのだ……!
魚によってはグリセリンに溶けだしてしまうタイプの色素だったり、構造に依存するタイプの発色だったりで簡単にいかないこともあって一筋縄にはいかないが、今はそこはいいだろう。
そして日本に水族館はたくさんあるが、大々的に色彩保存標本をピックアップした催しは激レアだ!
もちろん生きた深海の生物たちも展示されているが……
今回は色彩保存標本と従来の液浸標本(ホルマリンで固定したアルコール漬け)も、色々と展示されている。ぜひ異なる標本を見比べてみてくれ!
・バックヤードツアーも
また、毎日午前11時からの回限定で、1人1000円(入場料が別途必要)にて「ゾクゾク深海ツアー」という、端的に言えばバックヤードツアーも実施される。
ここでは冷凍された深海魚に触れたりすることができるぞ! 出てくる深海魚はその時々の冷凍事情によるらしいので、参加してのお楽しみだ。
ということで、9回目にして斬新な挑戦をしているサンシャイン水族館「ゾクゾク深海生物2025」。3月16日までの予定で、営業時間は10時から18時まで(最終入場は17時)。
土日祝日は入場制限を行っているそうなので、事前予約が必要だとか。詳しくは公式HPをご覧いただきたい。
参考リンク:ゾクゾク深海生物2025 ~奇妙奇怪ヘンテコ深海生物~、PR TIMES
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
▼館内のドトールとコラボしたドリンク。
▼オリジナルグッズもあるぞ! 蓄光キーホルダーは暗闇で光る。
▼「ゾクゾク深海ツアー」では基本的に何らかの冷凍の深海魚と、サメの標本が出るもよう。
▼サンゴイワシの発光器。
▼クイズ形式のスタンプラリー。全部やるとステッカーが貰える。
江川資具











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