ジャンボ! アフリカはケニア在住のタクシードライバー兼、ポテト評論家のチャオスです。今年もポテト通信をよろしくね。


さて、今年1発目のポテト屋さんは、首都ナイロビの中心部「モイアベニューストリート」沿いにある『チップシー・イン〜最高品質〜(chipsy inn ~quality at its best~)』だ。


チキンも売ってるけど、店名(チップ=ポテト)からして、「ポテト屋さん」と認識してもよかろう。いざ!

お店の近くにはバス停があり、その周辺にはたくさんの人が働いている。つまるところ人が集まる一等地。


またこの店は、バスで旅に出る前の「腹ごしらえ」や「お弁当がわり」としての役割も兼ねている。


ところが!


店に入ると、ひとりの女性客が、それはそれは大声で、店員さんたちと口論している。モメにモメている様子であり、周りの人はそれを遠巻きに見守っている。


なんやなんや、何が起きたんやと別の店員さんに聞いてみると、なかなか深刻な問題が発生したもよう。なんでも……



昨晩、この女性が家に帰る前、バスに乗っての帰宅中、ついでに夜食も食べたいなとチップシー・インに立ち寄り、「お持ち帰り」のポテトを購入したと。


しかし!


その女性がポテトを開封し食べようとすると、とても嫌なニオイがしたと。


それでも腹ペコの女性はクサいポテトをムシャムシャと食べたところ(※食うなよ……)、完食すると同時に(※クサいのに完食するまで食うなよ……)ゲーゲーと嘔吐、さらに腹が痛くなりバスを止めてトイレに駆け込むことになってしまったと。


この下痢は、間違いなく、このクサいポテトのせいだと女性。そこで翌日再訪し、悪い意味での「ヘイ・シェフ」をして猛烈クレームをつけている最中……とのことであった。


・素直すぎるシェフ

苦情に対応していた店員さんは、やがてマネージャーとシェフへとエスカレーション。するとシェフは、あっさりと非を認めた。


たしかに、その時のポテトは、やや古いかなと思ったポテトを軽く温めただけだった」とシェフ(※素直かよ)。


しかも、その時のポテトと同じポテトがまだホットコーナーにあったので(※なんであるんだよ)、シェフが実際に食べてみたところ、「たしかにこれはウマくないね」と感想を述べた(※つくづく素直かよ)。


と、ここでマネージャーが提案。まずこの女性に、「新鮮なポテトを無償にてお出しします」と約束。そしてカラッと揚げたてのポテトを女性に差し出すと、女性はカラッと笑顔になった!


めでたし、めでたし……というわけなのだった。



そんな光景を見て、私もポテトを食べたくなってきたので「ポテトひとつ」とオーダー。


やがてポテトが到着したのだが、スタッフいわく「トマトケチャップは別売りです」と。はい、出た〜! 別売りスタイル、出た〜!


でも、なんか別売りトマトケチャップはシャクなので、私は「トマトは不要」と伝えてから、塩をふりかけ食べてみた。


そしたら、まあ、うまかった。トマトケチャップなしでもポテトはウマい。もしかしたら私は、今までトマトケチャップに頼りすぎていたかも……なんて思ったりもした。


もちろん、食後のお腹も大丈夫。価格は120ケニアシリング(約144円)と安いけど、揚げたてだったら日本人観光客でも満足して食べられるクオリティだと思った。


ただし、運悪く、クレーム女性が食べたような「やる気のないポテト」に当たってしまうと、嘔吐&下痢になるので要注意。ある意味、ギャンブル性の高いポテトかも?


クレーム女性は昨日、凶をひいたけど、私は新年早々、大吉だったよ。ポテト的に、とても幸先の良いスタートだ。それでは、クワヘリ!


執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

▼テーブルを拭いたらこの通り。店内は清潔とは言い難い。

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