地元からのお土産って何にしようか迷うもの。地域色がわかりやすい定番品がいいかな……と思うけど、意外なものが喜ばれたりする。

さて、そこで青森県の人、青森県に旅行に行った人に言いたい。お土産に「あめせんべい」を買ってきてください……と。

・こんな美味いものを隠していたのか

「あめせんべい」とは、青森名物のお菓子。同じ名前のお菓子が長野県にもあるようだが、別物である。

今回紹介する「あめせんべい」は青森のもの。

ネットの漫画でその存在を知ってからずっと気になっていたところ、「のもの」というJR東日本の地産ショップで発見。価格は1つ130円だった。


・南部せんべい × 水飴

青森・八戸屋の「あめせんべい」はゴマ入りの南部せんべいに水飴を挟んだもの。暖かい時期は水飴が流れてしまうので、冬季限定で販売されているらしい。

パッケージの表には一休さんみたいな小坊主が水飴を美味しそうに食べている絵が描かれている。サブリミナル的に一休さんが和尚さんの水飴を食べてしまったとんちを思い出す。

そもそも南部せんべい自体が美味しいのに、そこに水飴を挟んでしまうという発想がやばい。



・少なくともこんなお菓子食べたことない

パキッと割るとせんべいの間からとろ〜〜〜りと水飴が溢れ出す! たまらない……。

食べると、南部せんべいのほのかなしょっぱさと、水飴のこってりした甘さのコントラストがたまらない。

素朴だけどクセになる甘じょっぱさなのだ……。こんなお菓子初めて食べたぞ。

南部せんべい自体は固くて、さらに水飴はニチャっとした食感なのですこし食べづらいのだが、甘じょっぱさがたまらなくて手が止まらない。

噛みしめるごとに染み出す水飴の甘さ、水飴の隠し味に醤油が入ってるようで、それがまた薄味の南部せんべいに合う。

まさにパッケージの、水飴を舐める小坊主のように、口のまわりをベタベタにしつつ、ムシャムシャと食べてしまった。



・青森銘菓としてポテンシャル高すぎる

ちなみに、八戸屋は水飴じゃなくてチーズを入れた「チーズサンドせんべい」なるものも販売しており、こちらもとても美味しかった。

青森銘菓はラグノオの「りんごスティック」とかのリンゴ系が有名だと思うけど、県外の人間からすると「あめせんべい」も相当なポテンシャルを持っていると思った。

素朴な味わいで、食べてるうちに日本の原風景的なものが見えてくる味というか……。

寒い中、いろりを囲み、おばあちゃんがそっと差し出すあめせんべい……。そんな経験したことないのに、なぜか懐かしいのだ。

というわけで、青森県の人はもっと「あめせんべい」を積極的にアピールしてほしい。危うくこんな美味いお菓子を知らずに人生を終えるところだった。


参考リンク:八戸屋
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.