近所に『ブロンコビリー』なるファミレスがあることに気が付いたのは、つい1ヶ月ほど前のこと。

当サイトの佐藤ライターの記事によると、東海地方を中心に展開するステーキレストランで、本格炭火焼のボリューミーな肉やサラダバーが楽しめるらしい。

「とりあえず食べてみるか」とフラッと立ち寄ってみたところ、まんまと沼にハマって禁断の一手を選ぶことになってしまった……。

・ゴツい肉がお出迎え

店に入ってすぐに目に入ったのは、まるでお出迎えするように並べられた大きなステーキ用生肉である。

キレイに包まれているからテイクアウト用かと思ったのだが、ブロンコビリーでは生肉の販売は行っておらず、これらはすべて店で提供するための肉なのだそう。鮮度が失われないよう真空パックで保管してるってことなのか。


隣では、噂の炭火でちょうど鶏肉ステーキが焼かれている最中だった。

この時点で筆者のテンションは急上昇。例えるならば、ディズニーランドに入ってすぐの広場でいきなりミッキーとミニーに出会ったようなもの。

何を言っているかわからないかもしれないが、ここはステーキレストラン。ミッキーとミニーに該当するメインキャラクターはステーキであるはずだ。


席に案内されメニューを開くと、一面が茶色く 思っていた以上に肉・肉・肉なラインナップ

初めてということもあって、まずは一番人気と紹介されていた「炭焼きがんこハンバーグ」と「炭焼き極選リブロースステーキ」のセットを注文することにした。

ハンバーグ200gとリブロースステーキ150g、合計350gで価格は税込2948円。


さらに、佐藤ライターがおすすめしていた新鮮サラダバー(税込み550円)も追加。

ここまでで合計3498円なので、正直安くはない。しかしせっかく来たからには妥協することなくブロンコビリーと正面からぶつかるべきだと感じた次第だ。


──とはいえ、筆者もすべてのワガママを叶えたわけではない。

「肉と相性バツグン」と書かれたお酒のメニューも非常に魅力的だったのだが、真昼間からステーキを食べてお酒を飲むなんて贅沢は許されまい。


なにより愛車の軽トラックを運転して来たため お酒はご法度。

取材には夫も同行していたが、我が家ではなんとなく「自分の車は自分で運転する」という文化があるため水で済ませることにしたのであった。


・もはやテーマパークの盛り上がり

まずはサラダバーで野菜をとっておこう。佐藤ライター曰く「旬でオリジナリティが高い」ということだが……


こ、これは!!!!

「和柑橘香る人参とケールのサラダ」と「アメリカで見つけた! カレーチキンマカロニサラダ」だと!?


漠然と葉物野菜が並んでいるだけだと思っていたのだが、コース料理の前菜に出てくるようなシャレた名前のメニューじゃないか。

見た目も華やかだし、こんな調子で6種類ほどのオリジナルサラダと単品の野菜が並んでいるのだから、食欲をそそられない方が嘘ってもんである。


おまけに筆者の好物であるえびせんべいまでが、サラダバーの隅に山もり積まれているのである。


勢い余って皿にこんもりと積み上げてしまい、自分の食い意地の張り方には我ながら驚きを隠せない。

ち、違うんだよ。ブロンコビリーのサラダバーが美味しそうすぎるのがいけないんだよ!


──重い皿を持って戻ると、ちょうど筆者の席の真上に設置されているモニターに映されていたのは、炭火焼コーナーで焼かれている……肉!

なんということだろう、まるでスポーツバーで野球観戦を楽しむように 自席で肉が焼けるのを眺められるのだ。

豪華なサラダとえびせん、そして画面越しに焼かれていく肉。これってもはや テーマパークとして成り立っていると思うんですけど~~っ!!


・肉が旨すぎて

ステーキとハンバーグは注文から15分ほどで運ばれてきた。

スタッフのお姉さんが目の前で最後の仕上げ。ハンバーグを半分に切って鉄板に押し付けた瞬間に「ジュジュ~~ッ」と大きな音が鳴り、気持ちと空腹感の高まりから思わず拍手をしそうになった。


ぶ厚いステーキは脂身が少ないのに、噛んだ瞬間にジュワッと旨みたっぷりの肉汁が染み出してくる。

とろけるような感じはないのだが、そこが逆に食べ応えや肉肉しさを高めている感じでよい。


難なく噛み切れるほどの適度な硬さを持つ肉の繊維を、ムチムチと自分の歯で確実に咀嚼(そしゃく)していく満足感。遠い昔、顔も知らない祖先が自分の中に残した本能が目を覚めましてしまった気がする。

塩コショウでシンプルに食べても、付属のソースをかけてもよし。ガツンと肉を楽しめる1枚だ。


対してハンバーグは、しっかりと味付けされているのでソースなしで食べるのが個人的ベスト。

これまた「肉」がダイレクトに伝わってくる。あらびきの牛肉ミンチが使われているため、一粒ずつのミンチに存在感があるのだ。

自宅で作るハンバーグや洋食屋さんのハンバーグとは違う、肉を食らうためのハンバーグ。「漢(おとこ)」という言葉が似合いそうなゴツゴツとした食べ応えを感じた。


そして、これらの旨みをたっぷり吸い込んだ付け合わせのポテトがまた たまらない。

1周食べたらもう、我慢ができなくなってしまった。


向かいの席に座る夫に「申し訳ないんだけどさ……帰りは運転してねっ!」と伝えて間髪を入れず、

ハイボール(税込418円)を召喚!


ッカァ~~~ッ!!!!!!

全部ブロンコビリーが悪いのだ。旨すぎて食べ応えがありすぎる肉が悪いのだ。決して筆者の意志が弱いわけではないのだ。


・もはや死角なし

最後はサラダバーに付属していたデザートを食べて締めとした。

果物、パンナコッタ、ゼリー、


そして本家西尾八ッ橋(八ッ橋発祥の店)の生八つ橋とあんこを、


サラダバーのデジャブを感じつつたっぷりと皿に盛って、結果はこう!

前菜からメイン、デザートをお腹がはち切れそうになるまで堪能した今、筆者は問いたい。「ブロンコビリーに死角はあるのか?」と。

控えめに言っても夢みたいな時間だったし、自宅に帰ったあともしばらくは「またブロンコビリー行こうね!」と言い続けてしまったぐらいに大満足。

強いて言うなら1人あたりで3916円というお会計は、ほろ酔いの頭にも「贅沢しちゃったなぁ」と響いたかな。

でも、美味しかったから問題ナシ。再び肉を食らうため 今月も頑張って働くとしよう!

参考リンク:ブロンコビリー
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.