早いもので2024年も1ヶ月が経った。世間はとっくに2月の商戦に入っていたが、いよいよ2月一発目の行事である「節分」が3日にやってくる。

近年は恵方巻の勢いに押されているような気もするものの、基本はやはり豆まき! 「鬼は外、福は内」である!!

・関東地方の豆まき

ただ、その節分の豆まき。どこも一緒なようで、実はローカルルールというか家ごとによってルールが変わってくるとも耳にしたことがある。そこで!

いろんな地域の出身者が在籍する当編集部メンバーにどんな豆まきをしていたか聞いてみた。はたしてどれくらい違うものなのか、まずは関東方面から見ていこう。

Yoshio(東京)「『鬼は外、福は内』と言って子供たちが父親(鬼役)に豆を投げていたかな。おそらく一般的な豆まきだった記憶が!」


砂子間(埼玉)「弟と2人で『鬼は外、福は内』と言いながら、窓に向かって豆を投げていた。通っていた幼稚園では、先生が鬼のお面を付けていたような。おそらく最も一般的な豆まきのスタイルではないでしょうか」



サンジュン(千葉)「我が家がどんな豆まきだったか正確に覚えてないけど、前職時代のおじさんがメッチャ面白い豆まきをしていた。

当時60歳オーバーだったNさんは『鬼は外~』の掛け声に合わせて豆をまかずに “置く” のだそう。いや、それ『豆置き』でしょ!

そう告げたところ『だって豆を投げたらどこに行ったかわからなくなっちゃうじゃない? 踏んづけると厄介だし』と仰っていた。

これぞ究極に合理的な豆まき。俺もあと何十年かしたら豆をまかずに置くという境地にたどり着くのだろうか?」


羽鳥(東京)「うちは商人の家(瓦問屋)だったので、こういう縁起モノの儀式みたいなのはしっかりやる方だった。

事務所から倉庫から、家の隅々まで家族全員で回って、『福は内、福は内、鬼は〜外〜!』という掛け声と共に、豆を “内から外へ” になるようにまいていた。

そしてまきおえた後は掃除して、年齢の数だけ豆を食べる。これにて節分の儀式は終わり。

正月の集まりに次いで、祖父母、叔父、羽鳥家の家族全員でやる行事として幼少時代は楽しみにしていた」



・関西地方の豆まき

一般的によく聞く豆まきな印象で、特に羽鳥は忠実というかお手本のような豆まきをしていた。続いて関西はどうだ。


中澤(大阪)「普通に炒り豆まいてましたね。確か、保育所で最初にやって、食べ物をまくという普段絶対にありえない状況にめちゃめちゃテンション上がって、家に持ち込んだ気がします。

なので、僕の家のやり方は第八保育所流です。鬼役とか誰に向かってとかなくて、ただまくだけ」


和才(京都)「妹と一緒に『鬼は外』と言って窓から豆を投げ、『福は内』と言って家の中で豆を撒いていた記憶がある。鬼役は特にいなかったような? また、外と内どっちを先にやるかとかも決まってなかった。ただ投げるのを楽しんでいただけ」



・北海道の豆まき

一方、関西は誰かに向けて投げるというやり方ではなかった。では北海道、それから九州はどうだろう。一気に見ていこう。


あひるねこ(北海道)「母親主導で『鬼は~外、福は~内』と言いながら大豆を各部屋にまいていた。マンションだったため外にはまかず、窓を開けるだけだったが、北海道の2月なので毎年激寒だった記憶」


・九州地方の豆まき

御花畑(長崎)「家が散らかるという理由で家で豆をまいた記憶はないのですが……学校とかだと『鬼は外、福は内』と言いながら鬼役の先生に対して豆をまいてましたね。

昔、勤めてた占い系の編プロは行事ごとを大切にする感じで、毎年本気の節分をやっていて、各フロアで大騒ぎしながら豆をまきまくってました。大人になってから本気でやる豆まき、楽しかったんでロケットニュースでもやるといいかも」



原田(福岡)「我が家では豆をまいた記憶はなく、真っ暗な部屋にお菓子をまいて拾う “遊び” と化していた。親が『鬼は外、福は内』と言いながらお菓子をぶん投げていたのを覚えている。

そしてそれを子どもたちが手探りで集める……今考えたらクレイジーすぎるとも思うが、お菓子を食べられて楽しかったのでよかった気もする」


──以上である。お菓子まきはさすがにいないよなぁ……と思いきや! ググったところなんと「東海地方でやってる」的な情報がヒットして驚いた。マジかよ、マジかよ!!



なお、節分に豆をまく理由についてだが、農林水産省によると米と同じエネルギー源で霊力を持つとされる豆をまくことで、病や災いを祓い、さらにその豆を食べることで力をいただけると考えられていたからだそうな。

そして「鬼は外、福は内」と豆をまいて、邪気を祓った後に、年齢の数だけ豆を食べて1年間の幸せを祈る。これが一連の流れなようなので、知らなかった人はこれを機に覚えておこう。

参考リンク:農林水産省
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
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