鳥貴族が本日2024年2月1日、鶏はらみを使った期間限定の新メニューを発売するらしいのだが、詳細が不明だったため、特別に一足早く食べさせてもらうことに。

トリキで鶏はらみってことは、きっと焼鳥系だろう。串に刺さって出てくるんだろう……と、ひどく楽観的に考えていた。しかしこの後、私(あひるねこ)は目撃することになる。鳥貴族が焼鳥業界のタブーに触れる瞬間を──。

・トリキの新商品

ハラミと聞くと焼肉屋をイメージしがちだが、今回の主役は鶏はらみである。横隔膜部分で機械での採取が難しいため、産地で職人さんが手取りしているという。もちろん国産で、一羽からごく少量しか取れない希少部位だそうだ。

たしかに鶏はらみってハツや砂肝と比べると、あまり食べたことがない気がするな。果たしてどんなメニューに仕上がっているのか? それではご登場いただこう。本日発売の新商品、その名も……


鶏はらみの鉄板焼』である!

・安定の串メニュー

正式名称は『鶏はらみの鉄板焼~オリジナルスパイス~』(税込360円)だ。やっぱり焼鳥だったか。熱々の鉄板の上にはキャベツものっている。トリキオリジナルのスパイスをふんだんに使い焼き上げているとのことで、さっそく食べてみると……


うん、こんなのウマいに決まってるわ。さすがトリキの焼鳥はハズレがないな……と感心していたら、ここで衝撃の事実が告げられる。


なんとこの食べ方、厳密に言うと正解ではないらしいのだ。いやいや……え? どういうこと? 店員さん曰く、『鶏はらみの鉄板焼』の正しい食べ方は……


鶏はらみを串から外し……


豪快に混ぜる!


──とのこと。


なるほど、たしかにウマそうなルックスだが……ひとつ言わせてくれ。本当に串から外しちゃってええんか? これは意外と厄介な問題だぞ。

・長きにわたる対立

焼鳥の串を「余裕で外しますけど派」と「絶対に外すんじゃねーよ派」の溝は、マリアナ海溝よりも深く恐ろしいと聞く(諸説あります)。から揚げにレモンをかける・かけない論争よりもはるかに深刻な対立だ。

両者の主張はこの先も決して交わらず、平行線をたどり続けるものと思われるが、そこに店側が切り込んでいくのは焼鳥のタブーに抵触しすぎるというか、さすがに危険ではないのか?

そもそも本件は、トリキの一連の言動があまりに意味不明である。お客様の「おいしい」のため、鮮度にこだわり1本1本丁寧にお店で串打ちしたはずの鶏はらみを……


いや外すんかーーーい!


逆に聞こう。なぜわざわざ串打った? それなら最初から混ぜて提供しろと言いたいが、試しに食べてみたら、


ウッマ! 絶対こっちの方がええやん!!


という気分に。


・むしろ大正解

柔らかくもしっかりした歯ごたえが特徴の鶏はらみは、噛めば噛むほど旨みがジュワっと出てくる。その旨みをスパイスが最大限まで引き上げてくれているのだが、さらにキャベツ、マヨネーズと混ぜ合わせることで、鉄板全体に旨みの波が広がっていくのだ。

シンプルであるが故に、無限に食べられる味と言えるだろう。大げさではなくトリキの全メニューの中でもトップクラスだと思うぞ。ウマウマウマァァァァアアア! とその時……


コン


え!?


・相棒登場

店員さんがさりげなく置いていったのは、同じく期間限定の『翠ジントニック』(税込360円)。国産ジン「翠」と風味豊かなトニックウォーターとの相性が抜群な一杯である。ありがてぇ。鶏はらみを一口食べてから流し込めば……


合いすぎだろこれ!


熱々ウマウマの鉄板焼きと、キンキンに冷えた『翠ジントニック』が口の中でケミストリーを爆発させているではないか。ガツンとくる鶏はらみを食べた後に飲む『翠ジントニック』の、えも言われぬスッキリした爽やかな味わい……実に素晴らしいコンボだ。普通に優勝では?


と思ったら、なんともう一皿やって来たぞ。同じく期間限定『鶏はらみの鉄板焼~カレー風味~』(税込360円)である。こっちもウマそうだな!


鶏はらみをタンドリーオイルに漬け込んで焼き上げているからか、こちらは『鶏はらみの鉄板焼~オリジナルスパイス~』よりもさらに濃厚でインパクト強め。猛烈にお酒が欲しくなる味だ。

さっきから体が激しく『翠ジントニック』を求めるどころか、早よ飲ませろやとブチギレているのを感じる。では、すかさず一杯。


染みる──。

・昇天へ

まるで『鶏はらみの鉄板焼~カレー風味~』の暴力的なまでの旨みを『翠ジントニック』が優しく抱きしめ、私ごと天高く舞い上がっていくかのようだ。俺このまま召されるやん。でもそれくらいウマいし、それくらい見事にマッチするぞ。

・とにかく外せ

この『鶏はらみの鉄板焼』は、串から外して混ぜた方がウマいというよりは、混ぜることで初めて真の姿になると言った方が正しいだろう。トリキがいきなりタブーに触れてきた時は焦ったが、そんなことがどうでもよくなるくらい最高な一品だった。

ただし、2品合わせて20万食限定だ。なくなり次第終了となるので、今夜は全員トリキに走るがヨロシ。お店で丁寧に串打ちされた鶏はらみに思いを馳せつつも、容赦なく外して、容赦なく混ぜまくってほしい。私も串から外しまくろうと思います。乾杯。

参考リンク:鳥貴族
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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