鈍器本として有名な「ハリー・ポッター」シリーズ。一度でも手に取ったことがある方ならお分かりいただけると思うが、全巻まとめたらそこそこいいダンベルになってくれそうなくらいの重量になる。紙ってまとまると意外と重いんだよね……
しかし上には上がいるもので、世の中にはその重さとページ数を余裕で上回ってしまう小説が存在している。本記事では作品のファンである筆者が、その魅力について語らせていただきたい。
・野生の猫たちの物語
作品のタイトルは「WARRIORS(ウォーリアーズ)」。イギリスで生まれた物語で、日本語版は2006年から発行されている。
1冊の厚さはこんな感じ。ハリー・ポッターと並べてみると、大体同じくらいの分厚さなのがお分かりいただけるかと思う。
日本語版は2023年12月15日現在第4期まで発行されており、1期は6巻で構成されている。つまり合計24冊。
全巻揃えると本シリーズだけで本棚のスペースがかなり圧迫されることになる。しかし、1度本文を読めばその重さや背幅はすぐに気にならなくなるはずだ。
物語に登場するのは、ある森に住むたくさんの野生の猫たち。
猫たちは「サンダー族・リヴァー族・ウィンド族・シャドウ族」という4つの部族に分かれて暮らしている。それぞれが自分たちの縄張りで狩りをし、時には他の部族と戦いながら厳しい自然の世界を生き抜いている。
物語は、飼い猫の「ラスティー」が部族に仲間入りするところから始まる。ラスティーはサンダー族の族長に認められて「ファイヤポー」という名前をもらったはいいものの、生粋の野生の猫ではないことで差別を受けたり悪口を言われたりしてしまう。
そんな辛い状況にも屈さず「戦士」と呼ばれる強い猫になるため、訓練に励むファイヤポー。しかし、次第に年長の戦士「タイガークロー」が不審な動きをしていることに気づく。
野心の強いタイガークローは、どうやら今の族長を殺して自分が族長になろうとしているようなのだ。タイガークローを止めるため、ファイヤポーは大きな事件に巻き込まれていく……というのが1期の大体のあらすじだ。
ちなみに、物語に登場するのは9.9割が猫。そう聞くと一見可愛らしい作品のように見えるが、内容は上のあらすじのようにかなり重厚なものだ。それこそハリー・ポッターと同じような雰囲気、と言えば伝わりやすいだろうか。
2期以降のあらすじはネタバレになってしまいそうなので省かせてもらうが、それぞれ部族の存続に関わるほどの大事件が起こる。
まさかの裏切りが起こったり、意外な真実が明らかになったり。続きの気になる展開が怒涛の勢いで押し寄せてきて、膨大なページ数にも関わらずぐいぐい読み進められるぞ。
また、個性豊かな猫たちがたくさん登場するのも本作の魅力。気難しい猫から心優しい猫、三毛猫から真っ黒な猫まで多種多様だ。読み進めていくうちに、主人公以外にもきっと好きなキャラが見つかるはず。
・読むなら今!!
気になった方は是非是非読んでみてほしい! と強くおススメしたいところなのだが、ここで1つ注意点。厳しい自然に生きる猫たちの話なので、時には猫が死んでしまうシーンもある。
そのため、猫の物語とはいえ猫好きの方には軽率におすすめできない……のだが、壮大な世界に飛び込める素晴らしい作品なのは間違いない。個人的には「なんで映画化してないんだろう?」と本気で思っている。
ちなみに2023年12月25日まで秋の謝恩価格フェアが開催されており、楽天ブックスで全シリーズがなんと45%オフという破格の価格で購入できるそう! なので、読むと決めたら今すぐゲットすることをおススメします!!!!
参考リンク:小峰書店
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.
▼登場猫はめちゃくちゃ多い……のだが、読んでいるうちに自然と頭に入ってきてしまうから不思議だ。ここに名前が載っていない猫も登場することがあるぞ