闇夜を突き刺すような高層ビル。キラキラした光の元では今日も人があくせくと行き交う。現実はいつだって思惑通りいかないことだらけだ。

今日も新宿は変わらない。そんな日常の強固さを確認してから出社したところ会社では異変が発生していた

・一段とチャレンジング

新宿2丁目の一室にあるロケットニュース24編集部。ドアを開けた瞬間、何かザワついた空気を感じた。すでに何かが起こっている。そんなプレッシャーを押しのけるように自分の席に進んだ。

入口から見ると奥に位置する私の席。ちなみに横の席はロケットニュース24の総裁・上田(a.k.a Yoshio)で、私の席は上田の席の正面に横向きに配置されている。そのため、見ようと思わなくとも上田の姿が横目に入ってくるのだが……


今日は一段とチャレンジングだなあ

とりあえず、チアリーダーの服を着ていることは確かなのだが、特に誰かがイジるという雰囲気でもない。普通にチアリーダーの服で普通に仕事をしているではないか。チャレンジングすぎて変態の領域に足を踏み入れているような気すらする。



・上田総裁に真意を聞く

混乱しかけたが、心当たりはないこともない。ここ最近のロケットニュース24はチャレンジングだった。上田総裁の姿はその意志表示なのかもしれない。


出口の見えないチャレンジング。一体何が上田総裁を駆り立てるのか。気になったため隣の部屋に呼び出して真意を訊ねてみることにした。

上田総裁「そうだね。確かに今はチャレンジングな時期だね。福袋特集も始まって、年末から来年にかけて一段とチャレンジングになっていくだろう


──なぜ一段とチャレンジングになっていこうと思ったんですか?


上田総裁「1番は差別化だろうね。今、インターネット全体で、テレビのコメントを記事にするだけみたいなコタツ記事がガンガン増えてる。新商品についてのレビュー記事も多いよね。

それら誰でも書けるような記事が一気に出る中で、同じことをやっていても埋もれちゃうと俺は思うんだよね。誰もやらない・真似できないようなチャレンジを率先してやっていかないと先を見通した時に生き残れないんじゃないかな」

──ここ最近で1番チャレンジングだと思った記事は何ですか?



・総裁「キレそうになった」

上田総裁「超オセロだね。正直、何なんだよコレと思った。『伸びるのか?』という不安と『この拘束時間なんなんだよ』という点にキレそうになったことが印象に残ってる」


──確かにあれは予想以上に長かったですね。


上田総裁「結果、伸びたから良かったけど、記者が良いなと思ってることって意外と伸びないこともある。だからこそ、本気でやろうと思ってる人がいたら真剣にサポートしたいんだよね。

俺はネタ出しをする時、過去のデータを見直してもう1度横展開を考えるパターンが多いんだけど、やっぱりそれだけじゃダメなんだよね。どんどん新しいものを創って一段とチャレンジングなことをやらないとダメ。あのネタにはそういうことを考えさせられた」

──他に印象的だったネタはありますか?



・総裁「ガチでやれた」

上田総裁「ハロウィンで渋谷になってみた記事かな。あれは俺自身がガチでやれた手ごたえが残ってる」


──なんでそんなにチャレンジングできたんですか?


上田総裁「ネタの切り口が良かったんだけど、ネタの共有がギリギリで準備期間が少なかったから、おそらく、みんな簡単なコスプレになっちゃうことが予想できた。1人くらい振り切ってるヤツがいないと書きにくいんじゃないかと思ったんだよね。

それでやるなら俺しかいないなと。記事を書かない分、呼ばれた時は誰よりもやらないといけないと思ってる

──ありがとうございました! というわけで、ロケットニュース24の上田総裁に真意を伺った。

言葉だけではなく一段とチャレンジングになる姿勢を見せた上田総裁。その顔は真顔であった。次の一手への思惑が飛び交う中、その目は何を見据える? 今回のチャレンジングから好循環が強まっていくのかを注視したい。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.