2023年10月22日の午前9時頃に、オリオン座流星群の活動がピークを迎える。つまり、見ごろとしては21日の夜から22日未明!
月明かりの影響は皆無ゆえに、今年の条件はかなり良い。観測に向けて、有用な情報を詳しくお伝えしよう。
・オリオン座
観測において重要なことはいくつかあるが、まずは放射点だ! 放射点とは、流星が発生しているように見える見かけ上の点のこと。
その点を中心に、流星は360度に発生する。そのため、放射点が高く昇っている時間帯に観測する方が、流星を見られるチャンスは大きくなる。
オリオン座流星群の放射点は、その名の通りオリオン座の近く。より具体的には、オリオン座とふたご座の間辺りにある。
国立天文台によると、21日に東京でオリオン座が見え始めるのは22時頃。南中するのは午前4時頃で、日の出は5時53分。
つまり、放射点もろともオリオン座がほど良い高さまで昇る21日の23時頃から、22日の未明まで、ずっと観測チャンスだ!
・月は無い
流星観測の妨げになりがちな月の心配は不要。冒頭で述べた通り、月明かりの影響は皆無だ。
今夜は上弦の月なのだが、オリオン座と入れ替わるように地平線の向こうに沈んでいく。
逆に言えば、月が出ている間は、まだオリオン座流星群には早すぎる時間帯。23時頃まで待とう。
・方角は?
オリオン座流星群でググると、サジェストで真っ先に出てくるのが「方角」。続いて「見える場所」ときて、その次には2023と西暦付きで「方角」。
ヒュー、みんな方角気にしまくりじゃん。検索で強そうだし、タイトルにも適当に「方角」って入れておこう。
しかしタイトルに入れた以上、ちゃんと扱わないとマズい。流星群観測において、方角を気にする意味は、ほとんど無い。
先に述べた通り、流星は放射点を中心として360度にまんべんなく発生する。特定の方角のみに発生するとかは無い。
狭い範囲に視点を絞らず、夜空全体を広く視界におさめながら、ぼんやりと眺め続けるのがコツだぞ!
ちなみに「ほとんど」と述べたのは、例外があるからだ。運悪く流星群の夜に月が沈まないということが、それなりにある。そんな時は、月の無い方角を眺めるのがベターとなる。
また、流星は放射点を中心にあらゆる方角に発生するが、放射点から離れるほど長く尾をひくという傾向がある。
尾が長く見栄えのいい流星を撮影したい時などに、放射点が東にあるうちは西の空にカメラを向けるといったような工夫をすることがある。
しかし、ただ流星群の夜に流れ星を見たいだけという方は、方角を絞るようなことはしない方がいいだろう。
そういえば「見える場所」ってのが方角の次に来ていた。そりゃあ……晴れた夜空が見えて、周りに眩しい明かりが無ければどこでもいいですよ。
・天気は
最後は天気だ! ぶっちゃけこれが全てと言ってもいいかもしれない。
気象庁による21日の天気予報は……太平洋側はだいたい晴れ! 日本の半分弱くらいは流星群を見られそう。
ということで、晴れの地域にお住まいの皆さん、今夜はオリオン座流星群だ! 屋外で観測する方は、まだまだ蚊が元気なので虫よけも忘れずに。