さあ今年もやってまいりました。毎年10月21日前後に恒例の「オリオン座流星群」のシーズン。日本ではオリオン座の知名度と星座の見つけやすさなどから、注目度が非常に高い流星群のうちのひとつ。

2019年では10月22日の朝に極大を迎えるため、見ごろはその直前。つまり21日の深夜から22日の明け方までがよさそう。ということで、今回も流星群の詳細や全国の天気、そして観測のポイントなどをご紹介していくぞ!

・オリオン座とふたご座の間

流星群の名前は、見た目上の放射点が近くにある星座からつけられる。つまりオリオン座流星群の放射点は、オリオン座のすぐ近く。具体的にはオリオンの右肩にあたるベテルギウスからさらに右。



ふたご座のアルヘナとの間あたりにある。そこを中心として、夜空全体に流れていく感じ。ちなみに流星群の母天体はハレー彗星だ。毎度のことながら、基本的に観測において放射点の位置は関係ない。


・月が出てる

ひとつ残念なことに、21日の今夜から明日にかけては下弦の月がちょうどオリオン座の近くに出てくる。国立天文台によると、月の出が23時前後で、午前6時前後に南中するというから、完全に流星群の観測タイミングとかぶってしまっている

こればかりはどうしようもないので、月が目に入らないよう、より夜空の暗い方向を広く眺めるのがお勧めだ。また、夜中ともなるとそこそこ冷えるため、観測しようという方は暖かい格好をして挑んだほうがいいだろう。


・気になる天気は

最後に気になる天気を見ていこう。気象庁によると、残念ながら本州のほとんどのエリアは曇りか雨。ただし、北海道、小笠原、そして九州などは晴れるもよう。その辺りにお住まいの方は、ぜひ観測にチャレンジしてみてほしい。

本州にお住まいで、どうしても見たい……! という方も、まだ諦めないでいただきたい。ピークそのものは21日から22日だが、アメリカ流星学会(AMS)によれば流星群の活動は11月7日まで続くそうだ。

流星の勢いこそ弱くなれども、月がこの先新月に向かって暗くなっていくため、トータルではそこまで条件は悪くならないように思われる。もしかしたらどこかで晴れてワンチャンある……かもしれない。きっと見られると信じて、頑張ってみてほしい。

参照元:国立天文台気象庁AMS
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

・おまけ
しかし、もしかしたら「そんなのイヤァアアアア! 今日見たい……ッ!!」という方もいるかもしれない。そんなあなたのために、とっておきの1枚をお見せしよう。



おわかりいただけただろうか……?


いかがだろう?


ここである。


恐らくロケットニュース24の毎年のオリオン座流星群記事史上初と思われる、自前の流星写真。オリオン座流星群自体は10月2日から活動を開始していたので、筆者が事前に狙って撮っておいたのだ。

りゅう座流星群、おうし座南流星群も活動期なため、それらの可能性もゼロではない。しかし尾の角度と短さ的にオリオン座流星群の確立は高い気がする(放射点から離れるほど尾は長くなるので)。まあ流星が見えたらこんな感じ……という参考にでもしてほしい。