2019年11月18日深夜から19日未明にかけて、しし座流星群がピークとなる。その名の通り、しし座に放射点を持つ流星群。直近では2000年代初頭に、1時間に数千個の流星という激しい活動を見せたことでメディアにとりあげられ、一般にも注目されるようになった印象がある。

当時の熱狂を覚えている方もいるだろう。果たして今年はどうなのか……? いよいよ11月最後となるこの流星群について、観測の妨げになる月の状態や全国の天気も含め、詳しくお伝えしていくぞ!

・月が


厳しい


いきなりこんなことを伝えるのはどうかと思ったが、変にもったいぶっても仕方が無いのでストレートにいこう。観測のハードルはめちゃくちゃ高そうだ。もうこの時点で解散な感じだけど、実際そうなので仕方ない。

始まる前に終了な原因は、ずばり月である。まず、流星群はしし座にある放射点を中心に夜空全体に発生する。このしし座は、およそ午前1時から2時くらいに東の空に見えるようになるのだが……テンション高すぎる下弦の月が、常にしし座からオリオン座1つ分くらいの距離のところでオールナイトダンシング

しかも月の入りはお昼ごろなので、しし座は出ていても月は出ていないという瞬間は無いもよう。かなり空気が澄んでいて、普段から天の川まで見えちゃうくらいの場所であればワンチャンあるかもしれないが、それでもやはり月のまぶしさが圧倒的な障害になるだろう。

・一応

それでも一応伝えるべきことはお伝えしておこう。まず全国の天気だが、気象庁の天気予報によると、ほぼ全国的に曇りか雨。釧路や鹿児島など、一部未明から明け方にかけて晴れるところはあるもよう。月だけでなく、天気も微妙という感じである。

余談だが、アメリカ流星学会(AMS)によると、かつて観測されたような1時間に数千個というような活動は、2099年まで無いとのこと。ただし、1時間に100個程度なら、2031年と2064年に期待できるそうだ。

それまでは条件が良くても1時間に15個くらいなのだとか。ということで、今夜はしし座流星群のことは気にせず暖かい格好をして眠るのがおススメ。それでも賭けに出ようというチャレンジ精神をお持ちで、なおかつ数少ない晴れる地域に御住まいの方が万が一いるなら、防寒対策を徹底して頑張ってみてほしい。

参考リンク:国立天文台気象庁AMS
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼しし座……おわかりになるだろうか? 18日の午前3時から4時ごろにしし座を見に出たものの、月の光をおさえて撮ろうとすると星自体がろくに写らないレベル。PCだと何も見えないだろう。スマホなら拡大してワンチャン。

▼こんな感じ。

▼アイキャッチの、いかにも流星が見えそうなイメージを与えそうなこの写真は、全く無関係なオリオン座流星群の頃のもの。便利なので積極的に使いまわしていく所存。