気付いたら7月ももう終わり! 夏の天体イベントといえば、ぶっちぎりの知名度と見応えを誇る「ペルセウス座流星群」が真っ先にあがると思うが……

実は他にも大小様々な流星群が活動し、毎晩それなりに流星を期待できるシーズンなのだ! 例えば今夜、7月30日の夜は「みずがめ座δ南流星群」が見ごろだったりするぞ! しかも超好条件だ!

・新月直後

なぜ今夜は超好条件なのかというと、新月から1晩しか経過していないから。これはつまり、流星観測の妨げになりがちな月光の影響を、全く気にしなくていいということになる。

いちおう極細の月は出てくるが、それでも20時には地平線の向こうに沈むしな。今夜の夜空は月光フリー! 最大限に流星の輝きを楽しめるだろう。


・みずがめ座

ちなみに、今夜ピークを迎える「みずがめ座δ南流星群」は、その名の通り みずがめ座に放射点を持つ。放射点とは、見かけ上の流星が発生する中心点のこと。

位置としては、ちょうど木星と土星が目印になってくれるだろう。東京を基準にした場合、22時ごろに東の空の地平線上に木星が、そして南東の空の中くらいの所に土星が見えるはず。

その二つの星の真ん中やや土星より、地平線スレスレに見えるであろう みなみのうお座のフォーマルハウトの、少し左斜め上あたりが放射点だ。

しかし、放射点とはあくまで見かけ上の放射の中心。実際の流星は、夜空全体にまんべんなく流れる。放射点の方角を気にするよりも、より周囲に人工の灯りの少ない、暗い方角を眺めるのが得策だ!


・やぎ座やペルセウス座も

今夜は「やぎ座α流星群」もピークを迎え、さらに「ペルセウス座流星群」も活動を始めている。ということで、少なくとも3つのそれなりに活発な流星群が入り乱れる夜となっている。

夜空を見つめ続けていれば、恐らく様々な方角に星が流れる様を見られるだろう。それぞれがどの流星群に属するものかは、どの放射点から放たれたように見えるかどうかで判断することができるぞ!

今の時期はつい夏の大三角系に気を取られて「あれがデネブアルタイルベガ」とか言ってしまいがちだが、今夜は「あれがみずがめ座δ南やぎ座αペルセウス座」的な感じでやってみてはいかが?


・天気もいい感じ

最後に気になるのが今夜の天気! 気象庁によると30日14時発表の予報では、大阪や京都より東の多くのエリアが好天に恵まれるもよう!


茨城から宮城にかけての太平洋側のエリアは曇るようだが、試しに31日の予報を見ると、それらのエリアも晴れとなっている。

恐らく今日から明日にかけて、少しずつ晴れていくのだろう。夜遅くまで粘ればワンチャンあるのではなかろうか? 

逆に、京都・大阪辺りより南西のエリアは殆どが雨か曇り。しかし、佐賀や長崎は晴れの予報が出ている。ということで、全国的には流星日和な地域が多数と言って良いだろう。

今夜は是非、夜空を見上げてみてくれ! 街灯やスマホ等を視界に入れることなく、最低でも15分から20分くらいは目をしっかりと慣らすのが超重要ポイントだ! あと、虫よけ対策は万全に。

参考リンク:気象庁国立天文台IMO
執筆・写真:江川資具
ScreenShots:気象庁