2022年10月22日の午前3時ごろに、オリオン座流星群の活動がピークを迎える。ということで、見ごろとなるのは21日の深夜から、22日の未明にかけて。

流星の輝きを妨げがちな月も、今回は下弦の月を18日に経てさらに細くなっている。午前2時過ぎが月の出(東京)だが、ほとんど影響は無いと言っていいだろう。

しかも今日は金曜日。夜更かししても問題なし! 流星群の観測にとって、かなりの好条件だ!

・オリオン座

オリオン座流星群は、その名の通りオリオン座に放射点(そこを中心として流星が発生しているように見える、地球からの見掛け上の点)を持つ。

大まかな場所は、ベテルギウスから伸びるオリオンの腕とふたご座の間あたり。


放射点はあくまで見かけ上の点にすぎず、実際の流星は夜空全体にまんべんなく発生する。原則として流星は放射点から離れるほど長く尾をひく傾向があるため、ハデなヤツを見たい方は放射点とは逆の空を眺めると良いだろう。

ちなみにオリオン座が東の地平線に顔を出すのは東京で22時頃。流星の数は放射点が高く昇るほど多くなるので、あまり早い時間だと微妙だ。

昨今は暗くなるのがすっかり早くなり、19時とか20時頃でも真っ暗で、イケそうな気がするかもしれない。しかし、観測に挑むのはオリオン座の位置が高くなるまで待つ方がベターだろう。

実は活動がピークになると予想される午前3時頃というのは、ちょうどオリオン座が最も高く昇る時間と一致している。少し眠いかもしれないが、ベストを尽くすなら夜更かし一択だ!


・天気は

気になる天気もチェックしておこう。10月21日11時発表の気象庁の天気予報によると、今日は秋田や岩手、沖縄を除けばほぼ全国的に晴れ!


ただし22日は全国的に崩れがちな予報となっているので、夜中に雲が発生してくる可能性を感じる。未明まで天気がもってくれることを祈ろう。


・重要なポイント

最後に、観測において最も重要なポイントを。オリオン座流星群は毎年恒例の流星群の中でも比較的活発な方。特に深く考えずにボーっと空を見上げているだけでも見られるくらいイージーではある。

しかし、ある重要なことを押さえておかないと、観測は厳しいものとなるだろう。それは……しっかり目を暗闇に慣らすことと、最低限度の忍耐だ……! 

人の目が暗闇に対してフルスペックを発揮するには、意外と時間がかかるもの。国立天文台も15分ぐらいは頑張ることを推奨している。

その間スマホの画面を眺めるなどはNGだ。明るさを最低まで下げても駄目だぜ! 街灯などの灯りも視界に入らないよう工夫すると、なおいいだろう。

どうしても近くに街灯が煌々と輝いているという場合は、光を手で遮るなども十分有効だ。真に暗闇に目が慣れてくると、明らかに見える星の数が増えたことを実感できるぞ。


そして忍耐。とりあえず目を慣らすために15分ほど頑張るのは最低限として、運よくその間に星が流れればいいが、そうでないパターンもある。

15分待って駄目だったからと言って諦めるのではなく、とりあえず1時間くらいは頑張ってみよう。さすがに1時間あれば、何個か見ることができると思う。

また、たとえ今夜みられなくとも、まだまだチャンスは残されている。実はオリオン座流星群は、ピークだからと言ってそんなに急に活動が激しくなるタイプではない。

11月の初週頃まで活動し続けるので、それまでであればそれなりに流星が期待できるだろう。今夜が駄目でも気を落とさず、この先2週間ほどのどこかで天候に恵まれた夜が来たタイミングで観測するのもアリだ!

参考リンク:国立天文台[1][2]、気象庁IMO
執筆&Photo:江川資具
ScreenShot:気象庁

▼ウェザーニュースでは生配信も企画しているもよう。外は寒くなってきているので、家でぬくぬくと配信見るのもいいかもしれない。