イギリスの名物として知られるフィッシュ&チップス。確かに、私(中澤)がバンドのライブでイギリスに行った時、そこら中に売っていた気がする。だが、私は食べなかった。なんかフィッシュ&チップスってテンション上がらないんだよね。
ゆえに、海外ネットで日本のフィッシュ&チップスの店の話題を見つけた際も「フーン」という感じだった。「ガチ」なんだフーン。そう思いながら行ってみた結果……。
・本場の声「これはガチ」
海外ネットで話題になっていたのは英語圏向けに日本のグルメ情報を発信しているYouTubeチャンネル「Junk Food Japan」の動画『@abroadinjapan を連れて日本でイギリス料理を食べてきました』。ちなみに、「Abroad in Japan」は同じく日本情報を発信しているYouTubeチャンネルで、中の人のクリスさんはイギリス人である。
数店の店を回るその動画の中でフィッシュ&チップスについて、クリスさんが「これはガチ」「料理だけ見たらイギリスにいるのかと思うだろう」と評していた店が……
フィッシュ&チップス専門店『MALINS』。MALINSと言えば、ロケットニュース24でも西武池袋本店屋上店をレポートしているが、渋谷西武店に行ってみたところ、露店的な池袋と違ってレストランの雰囲気となっていた。
・思てたんと違う
メニューも、フィッシュ&チップス以外にアフタヌーンティースタイルデザートとかある。席もガッチリしているため午後のひと時に良さそうなところがイギリスオーラ強めだ。
お茶するには凄く良さそうだけど、メシを食べる場所としてはどうなんだろう? だって、フィッシュ・アンド・チップスって軽食だよね? そう考えると、ひょっとしたら「レギュラー(税込1800円)」では足りないかもしれない。そこで「スペシャル(税込2100円)」を注文してみたところ……
めちゃんこガッツリしたのが来た。
まずもって魚がデカイ! フィッシュ&チップスってひと口サイズの細々した身が揚げられているイメージだったが、これは大きい魚フライが1匹ドーンと乗っている。皿からはみ出さんばかり……というよりバッチリはみ出している。この皿も大きめなのに。
・後悔
揚げたてカリカリの衣を噛むと、分厚い白身魚の身がふかふかしている。ボリュームSUGEEEEEE! フライの油っこさも、あっさりした身のおかげで後味は軽い。さらに、その味はケチャップとベストマッチだ。甘辛いコクと共に飲み下した時、私はこう思わずにいられなかった。
イギリスで食べときゃ良かった……!
なぜ、バンドメンバーが食べている中、自分は頑なに食べなかったのか。なぜ、ブライトンでカフェレストランに入った時、カルボナーラとか頼んでしまったのか。あの頃の自分の口にタラをねじ込んでやりたい。「記者ならとりあえず体験しとけや」と。
・何事も経験
そうすればこの店についても、「ブライトンのフィッシュ&チップスはもっとウィットに富んでたNE」とか言えたかもしれないのに。悲しいかな、今の私はこう伝えるより他ないのである。ウメェェェエエエ!
ちなみに、フライドポテトもぼってりしていてジャガイモの旨みがしっかりと感じられた。食感もカリカリすぎなくてジャガイモの柔らかさがある。ナイスポテト。
というわけで、日本のカラオケとか居酒屋のつまみのフィッシュ&チップスは、どうやら本場とは大分違うモノであるようだ。イメージで決めつけてしまったことでチャンスを逃していたことに気づいた今回の取材。何事も経験だなあと思ったのでした。
・今回紹介した店舗の情報
店名 MALINS渋谷西武店
住所 東京都渋谷区宇田川町 21-1 渋谷西武店A館 B2F
営業時間 11:00~21:00※年末年始営業時間は別途あり(詳細は渋谷西武のHPにて)
定休日 無休
参考リンク:YouTube
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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