私(佐藤)はチーズ牛丼が好きだ。数多(あまた)の牛丼メニューの中で、これが1番好きと断言できる。そんなチーズ牛丼のさらなる高みを目指すための秘策を思いついた。

それは、チーズ専門店で「牛丼にのせるのに、もっともふさわしいチーズ」を教えてもらうというものだ。そこで伊勢丹新宿店に行き、チーズのプロのオススメを尋ねてみたところ、素晴らしい商品を教えて頂いた。

それを牛丼にかけてみると、想像を超える紳士的チーズ牛丼が完成したのである!

・チーズを変えることで、さらなる高みへ

チーズ牛丼といえば、私はすき家のものが1番だと思っている。数年前はチーズを肉の下に入れる「チーズ肉下」をしょちゅう食べていたのだが、近年は加齢で以前ほど食えなくなっている。コンディションが良ければいつでも食べたい、毎日食べたい! それほどすき家のチーズ牛丼を好んでいる。


改めて紹介すると、正式名称は「とろ~り3種のチーズ牛丼」(並:580円)。3種のミックスチーズを使った定番メニューの1つである。


肉とつゆ、チーズが混然一体となり、美味しさとコクの絶妙なハーモニーを奏でている。牛丼チェーンでは、季節ごとに奇抜で斬新な新メニューを投入するけど、これ以上に美味しい牛丼アレンジは存在しないとさえ思える。

チーズ牛丼で最高なんだよな~。


チーズ牛丼を超えるものはない。つまりはチーズ牛丼はチーズ牛丼で超えていくしかないのだ! したがってチーズのグレードをアップすれば、チーズ牛丼をさらに進化させることができるはず。そう仮説を立てた私は、伊勢丹の地下食品売り場へとおもむいた。



・2種の上質チーズを購入

食品売り場の一角にある、チーズ専門店「HISADA」。ここに来れば最良のチーズが見つかるはず。売り場を訪ねて、お店の人に……。


佐藤「ちょっと下品かもしれないんですけど、チーズ牛丼が好きで、牛丼にのせるのにオススメのチーズはありますか?」


と尋ねると、


スタッフ「美味しいですよねえ~、チーズ牛丼」


お、肯定的な反応! よかった、この人もチーズ牛丼好きらしい。

で、さっそく勧められたのはお店のミックスチーズだった。それでも良いけと、専門店ならではのちょっと変わったものだとうれしいんだよなあ。なんて思っていたら、「そのほかにもオススメありますよ」というので、それにしたがって2点を購入した。

とにかく説明が丁寧でわかりやすく、ついつい良い品を買ってしまったよ。



購入したのはコチラの2つ。「農家製ゴーダ トリュフ」(106g 税込1644円)と、「ペルパークノールアルト」(1個約70g 税込2601円)である。


トリュフの入った農家製ゴーダは、取り出すとトリュフの華やかな香りがする。これを牛丼にかけるなんて、かなりぜい沢だ!


もうひとつは包み紙から出すと、砂団子みたい!? 実はコレ、ハードチーズの表面にたっぷりの粗挽き胡椒がくっついていて、中にはヒマラヤ岩塩とガーリックが入っている。希少なチーズでよそのお店では扱っていないという。


ゴーダはナイフで薄くスライス。ペルパークノールアルトは、チーズ下ろしで細かくすり下ろしに。


擦ると、断面はこんな感じ。中にガーリックがゴロゴロ入っていて、胡椒の香りがスゴイのです。



・いざ、チーズ牛丼!

よし、下準備完了だ。


まずはゴーダを肉の上に敷き詰めて……。


その上からペルパークノールをサラサラサラ~っと振りかける。


かくして、究極のチーズ牛丼の完成である!


食べてみると、ペルパークノールの胡椒とガーリックがかなり強い。加減がわからなくて、少しかけ過ぎてしまったかも……。

だが、肉との相性はとても良い。すき家のスライス牛肉のはずなのに、上質な肉の味が脳裏に浮かぶ。肉の雑味や臭みが帳消しになってしまったみたい。大げさに表現するなら洋食専門店の味に変わっているかのようだ。

オランダ産の無殺菌ミルクを使用したゴーダは、トリュフの風味もさることながら、深いコクがあってリッチな旨味を演出している。やはり究極のチーズ牛丼は言いすぎではない。品格あふれるその味は、「紳士的・淑女的チーズ牛丼」とも言えるかもしれない。


全般的に黒胡椒が強いので、次回はチーズの配分を調整して、より美味しいバランスを見つけたいと思う。ということで、チーズ次第でチーズ牛丼はさらなる高みを目指せることがわかった。皆さんにも自分好みのチーズ牛丼を探求して頂きたい。


・今回訪問した店舗の情報

店名 伊勢丹新宿店
住所 東京都新宿区新宿3丁目14-1
時間 10:00~20:00
定休日 なし(臨時休業あり)

執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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