突然だが、みなさんはプリンを食べるときに何かをかけるだろうか。有名どころのちょい足しだと、きなこやココアがあって何かをかけてみたことがあるっていう人は意外と多いに違いない。

そういえば醤油をかけたらウニの味がするなんて都市伝説もあったような気がするなぁ……というのはさておき、なんと福岡県では塩をかけるプリンが売られていたのでお伝えしたい。まさかの塩……!!

・糸島市のプリン

塩をかけてたべるプリンが売られているのは、このところ観光&移住地として人気の糸島市。先日、訪れて何か面白いものないかな〜と軽い気持ちでググったら「新三郎商店」というお店がヒットしたのだ。

市内から車を走らせること少し。取り扱っているのがスイーツだけに今時の映え的な感じのお店かと思いきや、新三郎商店は歴史ある雰囲気を醸し出していた。なんでも、同じ敷地内にある食事処のイタルは築100年以上の古民家を改装したらしい。どーりで!


そして売られているプリンはこんな感じ。いろんな種類があって、もっともオーソドックスなのは花塩プレーン(450円)。平日ながら混雑、それから昼過ぎの時点で他のプリンは売り切れていたので知る人ぞ知る人気店なのだろう。


・実際に食べてみた

さて、今回はテイクアウトでプリンを購入してみたら、プリン本体にカラメルソース、そして塩がついてきた。はたして塩をかけるプリンとやらのお味はいかに。


カラメルソース、それから塩をプリンにかけて準備OK。ちなみに素材にかなりこだわっているようで、塩は工房とったん(製塩所)で製造したプリン専用の潮の粒、卵は糸島丘の上の養鶏場の産みたて、牛乳は佐賀の低温殺菌牛乳、そしてカラメルソースは沖縄のさとうきびのみを使用しているらしい。

つまり、メイドイン九州で地元の味というやつ。んでもって、それらがミックスされたプリンの味はどうだったのか、率直な感想を述べると……


なるほど──である。ってのも、カラメルソースと塩を入れることで「いつものようなプリン」になるものだった。どういうことかというと、プリン自体は素朴な味だから他を足すことで、より美味しさを引き出していくスタイルなのだ。

とはいえ、プリン自体はトロッとしていながら濃厚なのでそのままでも十分イケる。そこにカラメルソースで甘さを、そして塩でほのかなしょっぱさと食感をプラスしてウマさをブーストしていくと、人気になるのもうなずける内容だった。その中でも個人的にイイなと思ったのが……

自分で味を調節できること。好みは人それぞれだし、お店が出したものをそのまま食べないのは新鮮だと思った次第だ。これも素材のよさ、さらには自信があるからこそできる提供方法なのだろう。

こういった味変もあるのかと気づかされ、なんだかプリンの奥深さを教えられたような気がした「塩をかけて食べるプリン」。後ほどHPを見たら「まずはそのままひとくち → 塩とカラメルソースをかけながら → 全部混ぜて」という食べ方が紹介されていたので、食べる際の参考にしていただきたい。


・限定品もあり

なお、新三郎商店の駐車場を見渡すと県外から来たナンバーもチラホラ。噂が噂を呼んでいるのか、年齢層を問わずにお客さんが来ている印象だった。店舗限定や季節限定のプリンもあったあたり、飽きさせないような工夫も見受けられた。

いずれにしても、塩をかけて食べるプリンというものはなかなか珍しい。インバウンド需要も回復している今、もしかしたらこれから外国人観光客が多く押し寄せる……なんてこともあるかもしれない。

参考リンク:またいちの塩
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼かなり素材にこだわりが見られる