
先日、新宿駅を降りてウロウロしていたら「新宿矯正展」なるものが開催されていた。矯正展……つまるところ、刑務所の受刑者が作成した商品を販売するイベントだ。
会場に入ってみると、バッグや財布をはじめとする革製品だったり、お箸や椅子といった木材加工品などが並んでいた。なんというか、ものすごくストイックな高校の文化祭のような雰囲気。キャピキャピ感はほぼ無い。
その中にあって、思わず目を見張るものがあった。インスタントの中華めんである。
うず高く積まれた商品を見て、なにより私が気になったのは「情報が制限された状況でどうやって美味しいものを作るの?」ってこと。
考えてもみてほしい。インスタントラーメンを販売している日本の食品メーカーは、日々情報を集めて研究を重ねている。
「◯◯を使ったらより美味しくなる」と聞いたら試し、ライバル会社が気になる商品を出したら試食し……といった具合に。それらは、好きなだけ情報を得られて自由に実行できる環境だから可能なこと。
何かと制限が多い刑務所内で、一体どうするのだろう?
・サンプル展示を三度見した
なお、商品の正式名称は「中華めん」で、価格は200円(1袋3人前)。
裏側を見ると「中華そばに、冷やし中華に、ざるラーメンに、つけ麺に、焼きそばに……」とある。
これを読む限り、「焼きそばでもOKだが、ラーメン的な感じで調理するのが基本」ってことだろう……と、思った直後! 私は混乱した。なぜなら、
貼り出されている調理例が「うどん」だと!?
「中華めん」なのに……
「ねばとろスタミナうどん」の調理例を紹介!!!!
個人的に、この無骨さは嫌いじゃない。むしろ好きだ。少なくとも、その勢いで「中華めん」を買っちゃうくらいには好きである。
・調理して食べてみた
というわけで、矯正展で買った「中華めん」を食べてみることに。まずは調理から。袋の裏側をよく読むと、麺を3〜4分茹でて、冷水で水洗いするといったことが書かれている。
そしてここが重要なのだが、「中華めん」にはスープが入っていない。よくある棒ラーメンのように見えるから粉末スープ的なのがあるだろうと思いきや、そうではない。
なるほど。やはり刑務所内の作業でスープまで付けるのは難しいということか? はっきりしたことはよく分からないが、とりあえず何か用意しよう。
それからもう1つ。「中華めん」だけを食べてもよく分からないかもしれないので、「マルタイラーメン(棒ラーメン)」も同時に食べて違いを探ることにした。
マルタイの棒ラーメン。説明不要の人気商品で、ストレートの乾麺という意味では「中華めん」と同じタイプである。
ちなみに、スープはどちらも「マルタイラーメン」に付属のものを使用するため、全体的な仕上がりで評価すると「中華めん」が不利。なので今回は、麺のみでジャッジすることにしたい。
さて、2つを作って並べた画像が以下。
どちらも細麺のストレートで、パッと見はほぼ同じ。調理した私自身、「左に置いたのが刑務所の方」と覚えておかないと分からなくなるほどだった。
ただ、肝心なのは味である。まずは刑務所の方からすすると……「全然アリじゃん!」となった直後に「茹で時間が短かったらもっと最高だった」とも思った。
袋の表示には「茹で時間が3〜4分」とあったので間をとって3分半にしたが、それだと麺が柔らかくなりすぎちゃったかな?
なんというか、良いように言えばメチャクチャ王道のラーメン。歯で触れると「分かりました! 切断いたします!!」と言っているかのように、あっさりと噛み切れる。怖さを感じるほどに素直なラーメンだ。
悪いように言えば、あまり弾力がない。まぁインスタントの乾麺に弾力を求める方が無理な注文かもしれないが、マルタイの麺と比べると差が目立った。
逆に言うと、味と食感の違いはそれくらいしか感じ取れなかった。むしろ大きな点は付属品で、スープがあるかどうか。ラーメンを作る手間を考えると、この違いは大きい。
よって、結論としては「マルタイの棒ラーメンの方が美味いが、圧倒的な差はない。大きな差がある部分は、作る手間」といったところだろうか。
・「中華めん」の真の強み
ただ、これはあくまでもラーメンを作った場合の食べ比べであって、先にも述べたように「中華めん」は様々な調理方法に対応している。その幅広さゆえに、スープが付属していなかった可能性も十分あるだろう。
冷やし中華を作ろうとしている人にとっては、ラーメン用の粉スープを付けられても困惑するだけだろうから。
そもそも、「中華めん」の1番の強みは使い勝手の良さ。フォワードもセンターバックもキーパーもやれる的な。
そう考えると、恐ろしい麺である。焼きそばにもうどんにも化けるって、二刀流どころじゃない。これこそ乾麺界の大谷翔平……は言い過ぎかもしれないが、「中華めん」を使ったラーメンは普通に美味しかった。ごちそうさまでした!
参考リンク:新宿矯正展
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
▼矯正展自体は3年ぶりの開催だったらしい。もう終了してしまったが、似たようなイベントは各地で行われている印象
▼展示会場ではカバンが多くて目立っていた
▼そして中華麺
▼購入を決めた調理例
▼横浜刑務所で作ってるとのこと
▼よくよく見れば、パッケージもどこか横浜っぽい。船の錨をあしらったデザインで凝っている
和才雄一郎












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