ジャンボ! 今回はリクエストボックスに届いた質問! 日本のGO(羽鳥)から、「これ先に答えて!」と言われた質問があるんだ。えっと……
「日本はこれから統一地方選挙シーズンです。お恥ずかしながら我が国では低い投票率がメディアで指摘され続けています。また最近は私も年を取り、投票率について老高若低の指摘も意識するようになりました。
調べてみたところケニアの大統領選投票率は65.5%と聞き羨望の眼差しを持っています。
日本には大統領選挙はなく首相が国会議員の中から選ばれるので単純な比較はできないのですが、日本で投票率を上げるには何が必要でしょう?」
なるほど。答えがいのある質問だ。よ〜し、長くなるけど語っちゃうよ〜!
・ケニアは政治への意識が高い国
まず大前提として、本当にケニア人は政治への意識が高い。あのマサイ族のルカでさえ、政治のネタや、選挙のネタをバンバンと送り込んでいたほどだから。
で、まずは「日本の投票率、特に若者の投票率を上げるにはどうしたらいいか?」という質問から。あくまでオレ個人の考えだが、まず……
「彼らを教育し、投票の重要性を伝えること」
これだな。まずはこれだ。
彼らが1人のリーダーを選んで投票することの先には「発展」と「希望」があるわけだ。つまるところ「未来」がある。そのことを、あらためてしっかりと周知させるべきだと思う。
・なぜケニアの投票率が高いのか?
なぜケニアは若者も選挙に熱心で、しっかりと投票に行くのかといえば、「自分が応援しているリーダーが勝てば、仕事と発展が得られる」と考えているからだ。
つまり、自分の未来のために投票しているのだ。
また、ケニア政府は、投票の重要性を人々に教育するキャンペーンも積極的に行なっている。選挙キャンペーン隊の彼らは一軒一軒、家を訪問し、人々が投票カードを持っているかチェックする。そして選挙への意識を高めている。
・金(カネ)の戦い
もうひとつ、選挙への意識が高い理由は「金(カネ)」だ。たとえば大統領選挙の場合、立候補者は大金を使う。
候補者がいくつかの地域で選挙活動をしている場合、彼らは多くの金を用意し、若者や年配者に配る。多くの人々がお金をもらうために、その候補者の話を聞きに来る。そういう戦い。
また、多くの若者が候補者を引き立てるキャンペーンを行うけども、それも、候補者からお金をもらっているからやるわけで……。
このへんで、話をまとめてみると、「なぜケニアの投票率が高いのか」の答えは、
「希望」と「金(カネ)」だ。
そのふたつ。
・どうすれば日本の投票率が上がるのか
話を日本に戻して、「教育」以外にも投票率を上げる方法があるとすれば、「できるだけ多くの場所(近い場所)で投票できるようにすること」なんじゃないかとオレは思う。ササッと投票できるように。忙しいだろうし。
もうひとつは、立候補者たちにも問題があると思う。彼らは「こうします」と目標を掲げるだろう。でも、それが守られなかったら「投票してもムダだな」となって、投票率も下がっていくとオレは思う。なので、
「立候補者は、有権者や若者たちとの約束を守ること」
これが守られたら、「希望」も見えてくるので、おのずと投票率も上がると思う。
最後に全てをまとめると、「希望」と「金(カネ)」と「場所」と「約束」、この4つが揃ったらケニアみたいに投票率は上がるんじゃないかな。
長くなったので今回はこのへんで。日本の未来が明るくなることを、遠くケニアから祈っているよ。クワヘリ!
執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
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