世界中の動物が集う動物園。多種多様な動物に会える一方、どこもある程度似たような雰囲気となっている。なにせ、サイズの違いはあれど、このご時世どこも世界中の動物が揃ってるからな。大きければ大型の動物がいるし、パンダがいれば珍しいくらいのものである。

と思いきや、この顔ぶれにもお国柄が出ている様子。日本に来たアメリカ人が動物園に行った時、「こんなやつ初めて見る!」と衝撃を受ける動物がいるのだという。え? アイツってアメリカにいないの?

・日本の動物園ではお馴染みのアイツ

これは以前の記事でタヌキが実は日本以外では激レアという話を聞いた時のこぼれ話。ロケットニュース24の英語版soranews24の記者であるケーシーさんが「そう言えば」という感じで話し始めた。

ケーシーさん「珍しいと言えば、海外の知り合いと日本の動物園に行った時、一番『なに、この動物!』と反応するのはカピバラだ。俺のアメリカの友達も日本に遊びに来た時、『こんなやつ初めて見る!』とカピバラに衝撃を受けていた。もちろん、俺も日本に来るまでカピバラの存在さえ知らなかった」

──え? アメリカの動物園にカピバラいないの?

・アメリカの動物園事情

ケーシーさん「調べてみたらアメリカにもカピバラがいる動物園があるみたいなんだけど、ゾウやライオンみたいに大きな動物園には必ずいるという存在じゃなく、いる動物園の方がレアだと思う。俺の実家ロスの動物園にもいない」


──日本の動物園って世界中の動物がいる感じですが、アメリカの動物園って日本と違ったりするの?


ケーシーさん「いや、アメリカの動物園も世界中の動物に会える場所ってイメージは同じだよ。ただ、カピバラは日本ほどマスコミとか、グッズやキャラクターで話題になってないから知られてないって感じだな。

あとは、もちろん動物園による話になるが、比較的にアメリカの動物園の方は動物の生活スペースを広くして、自然環境に近い造りに力を入れようとしている感じ。

最近『cage』(檻)を禁止語にして『enclosure』(囲い)や『habitat』(生息地)などの表現にこだわる動物園は多いみたい。とは言っても、そう広くなくて自然感の低いアメリカの動物園ももちろんあるけどね」

──とのこと。まあ、この辺は日本でも場所による話になりそうだが。

というわけで、今日も日本のどこかの動物園ではカピバラに衝撃を受けているアメリカ人がいるかもしれない。って、カピバラ南米ですからーーー

ヤツら、むしろ日本より近くに生息してるからね。地球規模で遠回りをするな。アメリカ人はやっぱりスケールが違うと思ったのであった。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.