光が強ければ影もまた濃い。これはゲーテの戯曲の言葉だが、ネットにおいても「表で何かが大きく動く時、裏でもまた何かが起こっている」という考えは根強い。

そして、このことはスシローにも当てはまるという。現在、『大切り、得ネタ祭!』がスタートしたばかりのスシロー。デカすぎるえびは以前の記事でお伝えした通りだが、これは衆目を集めるための囮。裏ではもう1つの奇祭が始まっているのだとか……!

・鮮魚久良々さん

そんな話をしてくれたのは回転寿司マニアである仮名・鮮魚久良々(せんぎょくらら)さん。だが、新宿三丁目店に行った際、店内を見渡してみても祭りは『大切り、得ネタ祭!』のみであった。一体どういうことなのか

鮮魚久良々「確かに、大っぴらには祭りは『大切り、得ネタ祭!』だけです。しかし、店内放送によく耳をすましてみてください」


──「キャンペーンだけじゃなく普通のメニューも探してみてね」的なこと言ってますね。


鮮魚久良々「そう、タッチパネルの中には宝が隠れている的なことも言っています。実は、これが鍵だったんですよ」


──と言うと?

・裏の祭り

鮮魚久良々「いつも来店したらタッチパネルを全チェックするのは日課なんですが、この言葉が気になって念のためもう一度タッチパネルを洗い直してみたんですね。そしたら、公表されていない祭りが開催されていることに気づいたんです。まずは、これを見てください」


──えびアボカドですね。


鮮魚久良々「そう、七味と醤油の組み合わせで食べると激ウマなことでお馴染みのえびアボカドです。さらに、こちらも見てください」


──海老フライアボカドロールですね。


鮮魚久良々「そう、商品開発責任者がガチで注文するネタランキング1位でお馴染みの海老フライアボカドロールです。では、これは?」


──タルタルえびアボカドですね。


鮮魚久良々「そう、えびアボカドの影に隠れて目立ちませんが、実はタルタルにシャキシャキしたタマネギが入っており、まろやかさと爽やかが同居していることでお馴染みのタルタルえびアボカドです。お次はこれです」


──サーモンアボカド……?


鮮魚久良々「そう、えびアボカドが強すぎるゆえか、あまり登場しないレアキャラとなったサーモンアボカドです。極めつけはこれ」


──ま、まさか……


鮮魚久良々「そう、生ハムアボカドです。これについては私も「あったような気がする……」という程度の記憶しかありません」


──あ……あ……あ……


_人人人人人人人人人_
> アボカド祭や!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄



・スシローの陰謀

鮮魚久良々「そうです。アボカドを使った寿司はもはや回転寿司では一般的となりましたが、やはり邪道と考える人も少なくありません。

まして今は『大切り、得ネタ祭!』の真っ最中。裏でアボカド祭りが開催されていることに気づくのはアボカド寿司の信奉者だけでしょう。まさしく、このタッチパネルは踏み絵ですよ。

それにしても、こんな隠れアボカディスタンの宴(めかい)を王道である『大切り、得ネタ祭!』にぶち当ててくるなんて……戦争が起こってもおかしくありませんよ

──とのこと。これまで数々の悲劇を生んできた信仰の違い。そんな悲劇をまた繰り返そうというのかスシローよ。震えあがる我々の頭上に店内放送だけが響き渡っていた。まるで早く気づけとでも言わんばかりに。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.