現在も拡散され続けているスシローへのテロ動画。回転寿司の脆弱性をついた犯行は多くのネット民の怒りを買っている。これは回転寿司に行く人ほどキツイヤツだ……。
しかし、この気持ちには覚えがある。動画の内容にデジャビュを感じた私(中澤)。独自の調査で「『こち亀』の予言」にたどり着いたことは以前の記事でお伝えした通りだが、その記事に衝撃を受けざるを得ないコメントがついているのを発見した。こいつらマジかよ……!
・記事の内容
スシローの回転する寿司に唾をつけている例の動画。記事の内容は、その行為をマンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が予言していたとするもので、事実、84巻のひとコマで両さんは回る寿司に唾を吐きかけている。
両さんはモラルに反することをすることがあるが、『こち亀』は最終的にそんな両さんがひどい目にあって終わるオチが多い。要するに、悪はちゃんと悪として描かれている至極道徳的な作品であると思う。
・ネットに載ってない情報
そのため、両さんの影響云々言うのはもちろんお門違いなことはさて置き、本記事を執筆するのに非常に難攻したのがソースの確認。なにせ、何歳の記憶かもわからないくらい前に見たひとコマを全201巻の中から探さねばならないのである。唯一の手がかりは記憶に残っている「禁じ手 回転寿司唾かけの舞」という名前。
まずは、ネットで検索してみたところ、こち亀の必殺技データベースで正式名称が分かった。どうやら、正式名称は「禁じ手 回転寿司唾の舞」のようだ。
しかし、何巻に載っているかなどの記載は一切ない。正式名称で検索しなおしてもそれを書いている人はガチでゼロだ。っていうか、「禁じ手 回転寿司唾の舞」について言及している人がほぼいない状態。
・手作業
「こち亀 回転寿司」でググっても出てくるのは超神田寿司の話。でも、確かまだ纏とか出てくる全然前なんだよな。後半超神田寿司が重要な場所になるだけに、小ネタの寿司屋の情報がほぼヒットしないのである。そこで腹をくくった。「1巻1巻目視で調べるしかない」と。
ただ、201巻からひとコマを探すなんてマジで砂漠で一粒の砂を探すようなものだ。そこでせめてものよりどころとしておぼろげな記憶から年数を区切った。
・友達の顔の記憶から特定
私が『こち亀』をまともに読みだしたのは確か、M君の影響だった気がする。で、そのM君と話すようになったのは小学校5年くらいだった気がする。小学校5年と言えば1993年。そこで初版発刊が1993年のコミックス80巻から読んでいったところ……
84巻にマジでそのシーンがあった。マジでひとコマ。マジで記憶通りの構図。正直、見つかると思ってなかった。回転寿司に唾を吐きかけるというのが、当時の私にとってそれほどの衝撃だったということかもしれない。繰り返しになるが、ひとコマだしね。
・衝撃のコメント
ゆえに、記事についたある種のコメントを見て私は震え上がらずにいられなかった。そのコメントとは以下のようなものだったのである。
「タイトルとサムネ見て『禁じ手 回転寿司唾の舞』のことかと分かった」
「『つばの舞』はほんだら拳法が先」
──おいおい、マジかよ……。お前ら、『こち亀』ガチ勢すぎるだろ……。
・スシローの対応
なお、2023年2月1日のスシロー運営会社「FOOD&LIFE COMPANIES」のリリースによると、対象店舗は『スシロー 岐阜正木店』ですべての湯呑の洗浄、しょうゆボトルの入替えを行ったという。
迷惑行為について当事者と保護者から謝罪があり、受けたとのことだが、引き続き刑事、民事の両面から厳正に対処していく姿勢は崩していない。
参考リンク:FOOD&LIFE COMPANIES「SNSで拡散されたスシロー店舗での迷惑行為に関するお知らせ」
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.