赤身・白身・えび・貝・揚げ物……などなど、回転寿司には豊富なネタが存在する。中でも個人的に最も好きなのが “青魚” と呼ばれるネタだ。アジもサバもサンマも大好き! おそらく私の前世はアザラシかペンギンの類だったのだろう。

第7回を迎えたシリーズ『4大回転寿司ガチ食べ比べ』は、その青魚の中から「イワシ編」をお届けする。ここでサラッと結論を匂わせてしまうと「イワシ」はどの店も甲乙つけ難い、優秀なクオリティであった。

・イワシの豆知識

かつては代表的な大衆魚として知られたイワシも、近年では漁獲高が激減し高級魚になりかけているとか。それでも今回訪れた全ての回転寿司店で、イワシは1番安い皿で提供されていた。本当にありがたい限りである。

さて、煮ても焼いても生でも美味しいイワシであるが「イワシの稚魚がシラス」という豆知識を知らない人は意外と多い。要するに生まれた瞬間から死ぬまでひたすら美味しい魚、それがイワシなのだ。どうだ、勉強になったな!

・1日で食べ比べ

で、調査方法はいつも通り1日(実際は3時間程度)で4つの店舗をハシゴした。なるべく短時間で食べ比べすることで、より正確なジャッジをするためである。なお、訪れた店は「かっぱ寿司」「くら寿司」「はま寿司」「スシロー」の順番だ。

個人的にはスシローの「塩〆イワシ」が最強かと思っていたが、実際のところはどうだったのか? 全青魚大好きっ子たち必見の結果はというと……。


・かっぱ寿司の「天然〆いわし(110円)」

まず、身がかなり大きい。他のネタと比較してもイワシのボリューム感はそれだけでお値打ち感がある。脂のりも申し分なく、イワシとして普通にウマい。若干後味の苦みが気にはなったが、青魚が好きな方ならマイナスポイントにはならないだろう。優秀。


・くら寿司の「真いわし(110円)」

かっぱ寿司同様、こちらもかなり身が大きい。旨味も後味のほのかな苦みも かっぱ寿司と酷似していたため「デジャブ?」と感じるほど両店のイワシは似ている。110円のネタの中でもコスパ最強の一角、普通に美味しいイワシであった。


・はま寿司の「とろいわし(110円)」

「かっぱ寿司」及び「くら寿司」と比べると、身はやや小ぶり。その分なのか、後味の苦みは感じなかった。とはいえ、イワシのウマさが炸裂しているレベルまでは到達していない印象だったので “ソツなくまとまったイワシ” といったところだろうか。


・スシローの「〆いわし」

身が大きかった「かっぱ寿司」「くら寿司」と比較すると、大きさはそこそこ。が、こちらも後味の苦みは感じなかった。なお、当サイトのスシロー番長・中澤によると「〆いわしは日によってコンディションがかなり違う。特に大きさは見極めが必要」とのことである。

また、これはかつてスシローの仕入れ担当者から聞いた話であるが「塩〆いわし」は「塩〆に適した小ぶりのサイズが入った時だけ提供する」らしい。この日は「塩〆いわし」が無かったため評価は避けるが、通常の「〆いわし」は はま寿司と同種かつ同レベルといった印象だ。


・イワシは優秀なネタ

結果的に回転寿司のイワシは「身は大きいがやや後味に苦みを感じるタイプ」と「身は小さいが後味に苦みがないタイプ」に二分されるのだろう。純粋に味だけであれば後者を優勢としたいが、そこはリーズナブルな回転寿司店での話である。今回は甲乙つけ難いと判断し「引き分け」としたい。

結果的にイワシはサーモンと同じく「回転寿司店の鉄板ネタ」と言えるのではないだろうか? 現在のところサーモンとイワシの2つは「どこで食べても安定感のある回転寿司向きのネタ」とオススメできる。

参考リンク:スシローはま寿司くら寿司かっぱ寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.


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