やりやがった、天下一品がやりやがった! こってりスープを天津飯の上にかけちまったんだよ~ッ!! これは「暴挙」と呼ぶべきか? それともなるべくしてなった「必然」か!? 食ってみるまでわかんねえ。

暴挙か必然かは食うまでわかんねえけどよ~! 決まってるんだ……。美味いに決まってんだよ~!!

・こってり × こってり

真相を突き止めるために、私(佐藤)は最寄の天一に急いだ。駆けこんだのは東京・高円寺店である。


2023年1月10日発売の「こってり天津飯」(単品並 税込570円)。ポスターの格闘家YUSHIさんは「想像通りのうまさじゃねぇか」と仰っている。そうか、やっぱり美味いんだな、チキショー……。


入店してメニューを見ると、ラーメン(並)とこってり天津飯(小)が定食(税込1260円)になっているじゃないか! 「こってり × こってり」、この方程式の導き出す答えはやっぱり美味いではないのか? まさかここであっさりラーメンをセットにするなんて、そんな選択肢は私には考えられない。行くしかない、こってり × こってり の向こう側に……



・こってり中毒者

ご覧あれ、コレがこってりの掛け算だ。


ラーメンについてはいまさら説明するまでもないだろう。日本を代表するミュージシャンの「SUGIZO」さんをも魅了するこってりラーメン。天一の象徴にして看板商品である。

ちなみにSUGIZOはスープ多め・ねぎ多め・麺バリカタで注文し、トッピングで味変するそうだ。店内にはSUGIZO流の食べ方がしっかり紹介されているので、気になる方はそれを参考に注文すると良いだろう。


しかし、今回の主役はラーメンではなく天津飯だ。玉子のまわりに注がれているのは餡ではなく、黄土色の液体。そう、こってりスープである


レンゲですくって匂いを嗅ぎ、味をたしかめてみると……、間違いなくこってりスープだ。


ご飯と一緒に口に放り込むと、やはりウマし……。白状するが、私は天一を利用する際、こってりラーメンと一緒にライスを頼む。そしてラーメンのスープをライスにかけて食う「こってり中毒者」だ。

この天津飯は食べる前から、その味を知っていたようなものだ。どう考えても美味くなる道しかない、いわば「失敗のしようがない新メニュー」だったのである。


つまるところ、こってり天津飯は天一の「暴挙」ではなく、いずれ登場するはずだった新メニュー。要するに「必然」。来るべくして来たルーキーといったところだろう。



ついでに味変にもチャレンジ。辛子味噌はこってりラーメンの相棒、欠くことのできないトッピングの1つである。


ということは、天津飯にも合うはず。


いや、同じスープだから合わないわけがない。辛子味噌をのせることによって、味がグッと引き締まって、こってりの美味しさが2倍にも3倍にも跳ねあがる。


欲張りな私は、食べ終わったラーメンのスープをさらに天津飯に投下して、こってりに酔いしれた……



きっとこの天津飯も、SUGIZOさんの手によって独自の食べ方が見出されるに違いない。販売期間は限定ではないようだが、いつまで提供されるかは不明だ。願わくば、このままレギュラーとして残り続けて欲しい。なお、一部店舗では取り扱いがないので、その点、注意して頂きたい


・今回訪問した店舗の情報

店名 中華そば専門店 天下一品 高円寺店
住所 東京都杉並区高円寺南4-7-1
時間 11:00~22:00(L.O.閉店15分前)
定休日 毎週木曜日

参考リンク:天下一品
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24