世の中には様々な方向性を持つエナジードリンクが販売されている。

今回筆者が手に入れた『LOKITRICK(ロキトリック)』は、数あるエナドリの中でも遊び心に溢れた商品といえるだろう。なんていったって「お遊びはここからだ」と自称しちゃっているのだから。

そもそもの話、エナドリの言う「お遊び」ってどんなもんだ? どうやって味に落とし込んでいるんだ?? ってことで、お手並み拝見です!

・自販機だけの限定商品

ロキトリックを製造するのはチェリオ中部。買えるのは自動販売機のみで、スーパーやコンビニなどでは手に入らないレア商品らしい。

発売自体は2021年なのだが、1年以上経っているにもかかわらずまったく見たことがなかったんだよな。

価格は税込120円。ポップやパッケージなど、共通してストリートアートっぽさを感じさせるパンクなデザインが特徴だ。


ちなみに、商品名にも使われている『ロキ』は北欧の神話に登場するいたずら好きの神様

ウィキペディアによると「変身術を得意とし、男神であるが、ときに女性にも変化する。自身が変身するだけでなく、他者に呪文をかけて強制的に変身させたこともある」「美しい顔を持っているが、邪悪な気質で気が変わりやすい」「狡猾さでは誰にも引けを取らず、よく嘘をつく」ということだが……

うぅ~ん。なかなかの問題児なんだね。


・成分をチェック

改めてロキトリックを見ていこう。


黄緑色の丸いコイツがロキなのかな? セーラームーン世代の筆者には、ちびうさ(セーラーちびムーン)のアイテム『ルナP』っぽさを感じた。


「お遊びはここからだ」のキャッチフレーズはサイドに印刷されている。正面からは見えなかったけど、ロキには脚も生えてるんだね。


成分表をチェックしてみると、内容量250mlあたりカフェイン120㎎、アルギニン325㎎。

100mlあたりに換算すると、カフェイン48㎎、アルギニン130㎎である。

多すぎず少すぎず、ニュートラルな印象。おまけに原材料名を見る限りコレといって特徴的なものは使われていないようなのだが、どうやって遊び心を感じさせてくれるのかしら?


・フワっとしたゆるいエナドリ

グラスに出してみると、パッケージのパンチに似合わずうっす~い色合いだ。緑じゃないんかい! とツッコみたくなったのは筆者だけだろうか。『ベニバナ黄色素』で着色してるんですって。


香りは……エナドリの中ではケミカル感が少なく、フワっとした甘めの印象。色と同様に大人しいな。


ひとくち飲んでみても、そのイメージはほとんど変わらなかった。

やわらかい味わいだ。綿菓子みたいな味で炭酸も弱く、キリッと感がない。まさにお遊びって感じのフワフワテイストだ。

モンスターの味がスポーツカーなら、ロキトリックはアザラシの赤ちゃんといったところ。エナジードリンクという同じジャンルに並んでいるとは思えないほどにガツン感がなく、マイルドだ。


ここまでフワッとゆるいエナドリは逆にこれまで少なかったんじゃないかな。これでカフェイン120mg アルギニン325mgってのは、オオカミの皮をかぶった羊として十分な戦闘力といえるんじゃないだろうか。

筆者的おすすめシチュエーションは、ゲームや読書などのんびり遊んでいるとき。

アクティブ方向にふっても、ガチのスポーツってよりもお散歩ぐらいのライトなシチュエーションが似合っているんじゃないかな。

執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.