ダブって買ってしまった。なぜって、100円ショップのダイソーにも、キャンドゥにも、同じ商品が売っていたからである。どちらにも卸すとは……今回の蕎麦の製造者「白石興産」の営業力は目を見張るものがある。

それはさておき、『郷の麺処(さとのめんどころ) そば』のパッケージから読み取れる情報は、限りなく少ない。

ご覧の通り、ごくごく当然の、差し支えないことしか書いてないのだ。特筆すべきは……連載初の宮城県、ということろか。まぁ、特に期待もしていない。100均の蕎麦には痛い目にあったこともあるし。今回はどうだろう。


デカい鍋にたっぷりのお湯を沸かし……


6分茹でたら……


ハイ完成。


して、そのお味は──


ふむ……。悪くない。蕎麦の味はほとんどしないが、言うほど悪くはないし、もしも100均でいろいろな種類の蕎麦が売っていたら、これを選べばとりあえず大丈夫だ。のどごしもよい。コンビニとかスーパーの弁当コーナーで売っている、「パックのざるそば」くらいのポテンシャルはある。あるいは「機内食のそば」とでも言おうか。


「家そば」か「外そば」かで言えば機内……いや、家。というか、この蕎麦の味、食べたことある──。それは昔、私がひどい貧乏だった時のこと。

お金が無くて、食べ物もロクに買えなくて、「ローソンストア100」で売っていた100円の『パックそば(弁当箱にそばとつゆと薬味のネギが入っているだけの商品)』を毎日のように食べていた時のことを明確に思い出し、なんだか泣きそうになってしまった。100円の具なしペペロンチーノもよく食べたな……。

なので、連想した「家」は「家」でも、貧乏な当時(30過ぎ)に住んでいた「5畳ワンルーム」の家である。100均の蕎麦は、ちょっぴりせつない100円の味がした──。


執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24

★現在までのベスト5★

【第1位】はくばく(霧しな)『元祖乱れづくり 木曽路御岳そば』
【第2位】成城石井オリジナル(新得物産)『挽きぐるみそば』
【第3位】信州戸隠そば株式会社『信州本十割そば』
【第4位】柄木田製粉『信州 七割更科そば』
【第5位】本田商店『出雲そば』


【惜しくも選外になった蕎麦たち】
〜松〜
ライフプレミアム『信州戸隠 二八そば』
滝沢食品『滝沢更科 十割そば』

〜竹〜
紀ノ国屋オリジナル(東亜食品工業)『御そば(おそば)』
小川製麺所『山形のとびきりそば』
山本かじの『十割そば本舗 国産の十割そば』
岡本製麺『阿波名産 祖谷十割そば 石臼挽き』
大西製粉『風穴そば』
サラヤ『寒河江 全線 太郎兵衛そば』
はくばく(霧しな)『そば湯まで美味しい蕎麦 黒』

〜梅〜
おびなた『蕎麦通の更科八割』
おびなた『戸隠そば』
高尾製粉製麺『麺の彩宴 播州そば』
信州戸隠そば株式会社『信州戸隠そば』
住岡食品『こだわりの麺々 蕎麦』
7プレミアム(藤原製麺)『2種類のそば粉をブレンドしたそば』
信州ほしの『信州田舎そば 小諸七兵衛』
ローソン(信州ほしの)『信州そば SOBA』
山本かじの『十割そば本舗 伝統の二八そば』
自然芋そば『越後伝統へぎそば 自慢ののどごし』
白石興産『郷の麺処 そば』

〜茸〜
おびなた『蕎麦通のそば』
トップバリュ(黄色)『香りとのどごし そば』

〜苔〜
麺のスナオシ『おいしいそば』