ポケモンファンのみんな、朗報だ! 2022年2月より、Amazon Prime Videoでポケモン映画が全作配信されているぞー! こりゃあ熱すぎるぜ!

ポケモンの映画は1998年以降ほぼ毎年制作されており、累計はなんと23作品にも及ぶ。その全てがプライム会員なら追加料金なしで見られるだなんて、なんて太っ腹なんだろうか。

おうち時間が増えたと言えど時間は有限。「全部は無理〜!」という人のために、ポケモンファンである私(まろ)が「これは!」と思った作品を厳選して5つ紹介しよう。

多少のネタバレはあるので完全に初見で観たい人だけは注意してほしい。それではレッツゴ~!


『劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス』(2002)

昔から根強いファンが多い作品。舞台であるベネチア風の街並みがとにかく素敵で、渋めのテーマソングが街の雰囲気とバッチリ合っている。

ストーリー的には笑いあり涙ありの、王道ポケモン映画という感じだろう。主役のラティオス・ラティアスの兄弟愛は見ていてほっこりするし、しかるべき場面で悪役がちゃんと悪役しているのでメリハリもある。

また、この作品はポケモンの「死」について扱う数少ないうちのひとつだ。ポケモンがどうやって生まれてどこへ還っていくのかが未だはっきりしてない世界観の中で、20年前にもう既にこのテーマを扱っていたことが素直に驚きである。

そしてポケモンではちょっと珍しい胸キュンラストにもご注目! 私は大人になった今でも未だに真相がわかりません……!


『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール ディアルガVSパルキアVSダークライ』(2007)

個人的に1番好きな映画がコレ。ポケモン名を3つ並べただけの潔いタイトルだが、中身はぎっしり詰まっていて何度観ても楽しめる作品だ。

伝説のポケモン「ディアルガ」と「パルキア」が街でドンパチし始め、止めに入ったダークライも巻き込まれて途中から怪獣大戦争みたいな感じに。でも、映像もストーリーも音楽も素晴らしく、全体的にとてもまとまりのある作品だと思う。

特に注目してほしいのは挿入歌。とある楽曲がストーリー上で重要な役割を担うのだが、それがポケモン界でも屈指の神曲なのだ。歌詞があるわけではないのに壮大な演出も相まって感動する。心が荒んでいる人、疲れている人にこそ是非観てもらいたい。


『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール アルセウス 超克の時空へ』(2009)

先月、Switchのゲーム『Pokémon LEGENDS アルセウス』が発売されたが、アルセウスが主役の映画もあることを忘れちゃいけない。

作中を通してアルセウスはとにかく神々しい。なにせ声優が美輪明宏さんだ。その時点ですでに神がかっている。

この作品は先ほど紹介した「ディアルガVSパルキアVSダークライ」から続く三部作の完結編のため、ディアルガやパルキア、ギラティナも登場するが、伝説級の彼らでさえアルセウスの強さの前には手も足も出ないという感じだ。

登場シーンですでに激おこのアルセウスを鎮めるため、サトシ達が過去に飛んで未来を変えようと奮闘するというのが大まかなストーリー。タイムスリップものは難しいイメージもあるが、要所要所の伏線がわりとしっかりしており「だからこうなるのか」と腑に落ちる場面が多かった印象。

大昔のポケモンと人との関係性が垣間見られる描写も面白く、三部作の完結編に相応しい作品となっている。


『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』(2017)

この作品はちょっと特殊で、これまでのシリーズ物から少し逸脱している。今までのアニメや映画とはまた別のパラレルワールドの物語に、初期アニメの名シーンが散りばめられているという形式だ。

今までの軌跡をなんとなく知れるという面で初心者勢は観ても良いかもしれないが、アニメを見ていた人からしたら違和感まみれだし、終始ツッコミどころしかない。

個人的には全くオススメじゃないのだが、5選に入れ込んだのには理由がある。この作品はアニメシリーズで唯一、サトシの「ピカチュウ」が喋るのだ。

アニメのピカチュウが言葉を発するのは後にも先にもおそらくこの作品だけだろう。その衝撃のシーンをまだ観たことがない人は、無料で観られる今だからこそ観ておくべきである。


『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(1998)

オススメの映画を聞かれたポケモンファンの8割は「ミュウツーの逆襲」と答えるんじゃないかなぁ。原点にして頂点、これを見ておけば間違いないと断言できる神作である。公開から22年経ったがこの映画を超えるインパクトある作品はまだ現れていない。

大まかなストーリーは、ミュウの遺伝子を使って人工的に作られたミュウツーが、自らの存在意義に悩み、自分を生み出した人間に復讐を始める……というものだ。

そう、テーマがめちゃくちゃに重い。オリジナルとコピーはどちらが優れているのか。どうしたら自分の存在が証明できるのか……。ミュウツー自身が苦心しながらその答えを探し出していく物語である。

正直、小さな子供にこの映画の本質を汲み取れというのは無理がある。大人になった今でもよくわからないし。ただ、作中でジョーイさんの呟いた「本物だってコピーだって、今は生きている」という言葉がすごく印象に残って、これに尽きるのではないかなぁと個人的には思ったり。

難しいテーマだが、子供ながらに感じるものがあるだろうし、大人になったからこそ見えてくるものもある。今まで観たことない人は絶対観るべきだし、幼少期に1度観た人にこそもう一度観返して欲しい、そんな作品だ。


以上5選! 独断と偏見で選んだが、好きな作品ばかりで選ぶのが大変だったなぁ。参考にして頂けたら幸いだ。

ゲームシリーズやポケモンGOだけでは知ることのできない、映画作品ならではのポケモンの魅力というのはたくさんある。戦闘シーンや音楽、ストーリーなども、普段のアニメとはスケールが違うなぁと思わせてくれるものばかりだ。

時々「……あれ?」と思うような展開もなくはないが、まあそれも含めてポケモン映画だ。全作無料というこの絶好の機会に、気になった作品を視聴してみてはいかがだろうか。


参考リンク:Twitter @PrimeVideo_JP
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.

▼昨年も同じ時期に全作配信されていたがいつのまにか終了していた。今回もいつまで無料配信されているかは明記されていなかったので、観たい作品がある人はお早めに。