福岡はうどんがウマい。恐らく全福岡県民、同じ思いであることだろう。一説には、ラーメン店よりうどん店のほうが数が多いとまでいう。かく言う記者も福岡に住んでいたころは、ほかのどんな食べものよりも、うどんを好んで口にしていたものだ。
何店舗か取り立てて愛用していたうどん屋があり、ローテーションしていた。そんな中から、今回はひとつ『因幡うどん』を紹介しよう。しかもこちら、取り寄せもできちゃうという優れうどんなのだ。
・うどん伝来の地ともされる福岡
福岡うどん、博多うどんと言ったりもするが実は “うどん伝来の地” とも言われている。真偽のほどは記者もしっかり調べたわけではないのでなんとも……であるが、古くより福岡の地にうどん文化が根付いていることは確かだろう。
コシの弱い麺に、透き通ったコクのある出汁。福岡(博多)うどんには、大まかな特徴がある。しかし実際に食べてみるとわかるように、店ごとに大きく味が違う。
福岡うどんって何だっけ、と戸惑う程にその味は千差万別。麺も出汁も、何から何まで、みんな違ってみんな美味しい。だからこそ飽きがこず、永遠に食べていられのだ。
そんな中、記者は英ちゃんうどん・ウエスト・東筑軒・小麦冶(こむぎや)・牧のうどん・そして今回取り上げる因幡うどん、このあたりをヘビロテしていた。
その主な理由は、実家やよく足を運ぶ場所の近くにあるというだけだ。本サイトでたびたび取り上げる資さんうどんなどは、記者が子どものころは近所にはなかった。何かしらの用事があり出かけた先で食べる、という感じだった。
しかしコンビニ感覚でうどん店を利用することができるのは、いずれのうどん店もハズレがないことの証でもあるだろう。狭い行動範囲内に、多種多様なうどん店があることも、改めて福岡の良いところだ。
・ほかと一線を画すごぼう天
さて。因幡うどんは、2021年8月現在福岡空港内にも入っているし、以前にまして多くの人に親しまれるようになっているはずだ。そんな同店も福岡のうどんのご多分に漏れず、ごぼう天うどんが目玉である。
こちらのごぼう天は、福岡でよく見かけるソレとは一線を画す。円状の大きな天かすの塊の中に、そぎ切りされたごぼうが入っているのだ。ごぼう自体にも味が付いていて、その旨味が出汁にとけてバリバリうまい。
記者はこれまで気付かずにいたのだが、上記したように取り寄せることができるとのこと。しかもうどんだけでなくごぼう天も、だ。加えて1食分(ごぼう天うどんセット・税込500円)だけ注文したとしても、発送してくれるところが地味にありがたい。
冷凍庫のキャパにも限界があるもんな。これ幸いと、ごぼう天セットとかしわ飯にぎり(2個入・220円)をポチっと。届いた商品をサササっと湯煎するなどして、いただいた。
出来上がったものを見ると、まさしく因幡うどん。透き通った出汁に、麺は程良い太さと柔らか。そして、ごぼう天だ。冷凍で届いたと思えないサクサクっぷりで、そのままかじりたい衝動に駆られる。
しかし出汁に浸して、ふにゃふにゃにして食べるのが因幡うどん流だ。はじめに麺をすすり、出汁をひと口。そして衣が溶けたごぼう天と、出汁とを合わせて口に入れると……やはりウマい。
衣のしつこさがない油と、出汁とが混じり合って思わず「ふはあ~~~」と息が漏れる美味しさが出来上がるのだ。ちなみに、因幡うどんは出汁へのこだわりが強い。最期まで飲み干せる美味しさが、ここにはある。
合間でかしわ飯を挟むと、幸福度がより一層アップするので覚えておいてほしい。派手さはないが、だからこそシビアだ。毎日でも食べられると思える、このシンプルさこそ至高であると個人的には思う。
いやはやしかし、福岡のうどんはこれ程までに当たり前に美味しいのに、県外では食べられるところが少ないことが悩みだ。より一層、福岡のうどんの魅力を声を大にして伝えていきたい所存である。
いつの日か、全国どこにいても福岡のうどんを気軽に食べられる日を夢見ているぞ。それまでは取り寄せるなどして、福岡うどん欲を満たしていきたいと思う。
みなさんも今回取り上げた『因幡うどん』をはじめ、各所の福岡ならではのうどんを手に入れて、その魅力を存分に味わってほしい。福岡のうどんの美味しさよ、全国に広まれ~~!!!!
参考リンク:因幡うどんオンラインショップ
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
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▼出汁にフニャッと溶けるごぼう天がバリうま
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