本日3月17日は「漫画週刊誌の日」らしい。1959年の今日この日に、日本初の少年週刊誌である「少年マガジン」と「少年サンデー」が創刊されたのだ。最初の少年誌は「少年ジャンプ」かと思いきや、意外とそうではないのは有名な話。
今回はそんな「漫画週刊誌の日」を記念して、いま絶対に読んでおくべき最高に面白い週刊連載漫画を各誌から1作ずつ、厳選してお伝えするぞ。まだ単行本1巻しか出てない作品も選んでいるので、早めにチェックしておくことを強くオススメする!
・9誌から厳選
現在、私(あひるねこ)が読んでいる漫画週刊誌は「少年ジャンプ」「少年マガジン」「少年チャンピオン」「ヤングジャンプ」「ヤングマガジン」「モーニング」「スピリッツ」の7誌。
加えて「スペリオール」「イブニング」の月2回刊誌からも今回は選ばせてもらった。なお、私がチェックしていない雑誌については対象外となっているためご了承いただきたい。
漫画好きが独断と偏見で選ぶ、いま絶対に読んでおくべき週刊連載漫画がコレだッ!
・少年ジャンプ:呪術廻戦
まあ、これしかないだろう。『ONE PIECE』は殿堂入り、『HUNTER×HUNTER』は行方不明。少し前なら問答無用で『チェンソーマン』一択だったが、今のジャンプに『呪術廻戦』ほど勢いのある漫画はない。これから読むという人は、ぜひ0巻からどうぞ。
・少年マガジン:東京卍リベンジャーズ
実写映画の公開も控えている珠玉の不良賛歌。暴走族やらチームやら抗争やら、明らかに “今” ではない設定が盛りだくさんながら、タイムリープなどSF的な要素も盛り込むことで飽きさせない。『新宿スワン』の頃からそうだったが、和久井健先生は「かっこいいワル」を描くのが本当にウマい。
・ヤングマガジン:1日外出録ハンチョウ
『喧嘩稼業』が完全にストップしている今、我々の心を癒してくれるのはカイジのスピンオフ『ハンチョウ』だけである。面白いけどすぐ失速するんじゃ? という初期の不安をよそに、抜群の安定感でヤンマガを引っ張る優等生。隔週連載のため、休載の週はそれだけでテンションが下がる。
・ヤングジャンプ:BUNGO -ブンゴ-
当然『キングダム』……と言いたいところだが、ここはあえて中学野球(リトルシニア)という漫画にしては少々珍しい世界を描いた『BUNGO』を推したい。「絶対中学生じゃねーだろ」みたいなキャラばかりながら、ほぼ初心者の主人公が激エグピッチャーへと覚醒していく姿は熱すぎる。
・モーニング:定額制夫の「こづかい万歳」~月額2万千円の金欠ライフ~
毎月2万1000円のおこづかいでやりくりする作者の吉本浩二先生が、いかに節約しながら日々を過ごすかを描くほぼノンフィクション作品。同じ境遇のゲストこづかい戦士も多数登場するが、特徴ある絵柄と相まって、たまに狂気じみたヤバイ空気になるのがたまらない。
「ステーション・バー(駅の構内の片隅で一杯やる行為)」なるパワーワードを生み出し、ネットを震撼させた第9話は神回中の神回だ。
・少年チャンピオン:バキ道
今さら『刃牙』をオススメしなくても……と思われるかもしれない。だがしかしッッ! キミは知っているか? 刃牙や独歩、克巳、花山に渋川たち地下闘技場戦士が現在、力士と戦っていることを。そして、あの烈海王がある意味で復活しているということを。ならばオススメは必然ッッ!
・スピリッツ:チ。―地球の運動について―
『アオアシ』『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』『九条の大罪』『君は放課後インソムニア』など強力な作品を数多く有するスピリッツ。中でも個人的にもっとも推したいのが、15世紀のヨーロッパで地動説を証明しようとした人々を描いた本作である。
天動説が圧倒的主流だった当時、異端思想が激しい拷問や火あぶりに処せられる中、それでも真理の探究を止められない登場人物たちの生き様が凄まじい。『チ。』とは地であり、血であり、知であり、智だ。単行本には『寄生獣』『ヒストリエ』の岩明均先生もコメントを寄せている。
・スペリオール:トリリオンゲーム
『Dr.STONE』の稲垣理一郎先生が原作担当で、レジェンド漫画家・池上遼一先生が作画担当という超異色な作品。絵はお馴染みの劇画タッチなのに、内容はコミュ力モンスターのイケメンと天才的なPCスキルを持つメガネが、1兆ドルを稼ごうとするめっちゃ今っぽい話でそのギャップが面白い。
・イブニング:没イチ
『赤灯えれじい』のきらたかし先生による新連載。ある朝、45歳の主人公が目を覚ますと、隣で寝ていた妻が急死していた──。ショッキングな始まり方だが、そこに悲壮感はなく、一人残された主人公が少しずつ前進する姿を明るく、そしてちょっぴり切なく描いていく。誰にでも起こり得る話ではないか。
──以上である。すでに人気の作品からこれからキそうな作品まで、幅広く選んでみたつもりだがどうだろう。単行本でまとめて読むのもいいけど、いろんな作品に出会える漫画週刊誌が私はやっぱり大好きだ。今年もお世話になります。