思わず混乱した。「あれ? ここ、ダイソーだったっけ?」と。クセの強い輸入ガジェットばかり取り扱っているイケスカないオシャレショップかと錯覚したくらいだ。

冷静になると、やはりここはダイソーだった。そして、目の前にあるのは330円のヘッドホン。しかしながら、パッケージがやたらとオシャレ。どう考えても330円には見えない。これぞまさしく “高見え” だ。

帰宅後、あらためてパッケージを眺めてみると、マジのマジでカッコイイ。なにせ日本語が書かれていない。極めてシンプルに「HEADPHONES」と……!! 最低でも2500円くらいには見えるぞコレ。やりおる……。

ちなみにメーカーは100均界における「電気系商品の王(キング)」といっても差し支えない株式会社グリーンオーナメント。100円以上の商品を売る100円ショップが増えてきたこともあり、ますます勢いに乗っている感がある。


それはさておき開封すると……


おお!


これは高見え!!

ただし、高級感があるのは「見えるだけ」で、実際に手に持つとズコーッとなる。なぜなら、あまりにも軽いからだ。見た目よりも相当に軽いので量ってみたところ……

125グラムしかない!!

悪く言えば安っぽいが、よく言えば頭が疲れない。どう捉えるかは、あなた次第だ。


ちなみにプラグは3.5mmのL型ミニプラグなので、イヤホンの穴があるデバイスでしか使えない。よって、私はノートパソコンで使用してみた。


装着感は悪くない。とてもじゃないが330円とは思えない高見えデザインは秀逸のひとこと。しかし、肝心なのは音質である。


さっそく音楽を聴いてみたところ……


ふむ……


なるほど!

私は音楽の専門家ではないので、あまり詳しいことは語れないのだが、真っ先に感じたのは「やや、こもっている」が「スカスカした感じはしない」てな感じ。この聞こえ方を現実世界の何かに例えるならば……


「ライブハウスの扉の手前にいる感じ」


……てな感じだろうか。扉の向こうで何かやってる……的な。決してクリアな音質ではないが、330円なら合格点。いやむしろ、これまで100円ショップで売られてきた「ヘッドホン」の中ではダントツに良い音質であると私は思う。

しかしそんな音質よりも “高見え” のデザインに狙いを絞っている潔さが実に良い。さらに音質にこだわった上位モデルが登場したりしたら面白いなぁ〜。いずれにしても、330円ぶん、楽しめた! 続編的な高見えシリーズに期待したい。

執筆:100均評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24