フランス・パリ市内のバス停には、スゲーカッコイイ「消毒液ディスペンサー」が設置されているらしい。なんでもバス利用者だけでなく、歩行者の目にも留まるよう歩道に向けて置かれていて、街中でこまめに除菌できるという。んでまあ、これがけっこう好評なのだとか。

──という話を、海外在住の友人から教えてもらった。誠に勝手ながら、几帳面な日本人と比べると、外国人の感染症対策は脇が甘いというイメージを持っていたのだが、全然そんなことないらしい……って、勉強不足ですみません。今回はパリからのレポートを紹介します。

・2000台設置

2020年5月中旬にバス停を管理している広告代理店が、パリ市内に約2000台配備した消毒液ディスペンサー。容量は5リットルで、約3000回使用できるそうだ。1日に100人が利用したら約1カ月もつ計算で、管理チームが定期的に消毒液を補充しているという。

青と白を基調とした清潔感あふれるデザインは、スタイリッシュなパリのバス停と見事に調和している。さらに、たとえ言葉が分からなくても、イラストを見れば使い方がわかるようになっているから、今後観光客が利用することになっても安心だ。たしかに分かりやすい。

一応説明すると、ノズルに付いているボタンを手の甲で押すと消毒液が出る仕組み。上部が斜めにカットされていて、通行人が空き缶などのゴミを置かないように、そして、ホコリがたまっても雨で流れるように工夫されている。うーむ、デザインって奥が深いですな。

・マスク着用は当たり前

とにかく、屋外で除菌をする機会が増えれば、屋内にウイルスを持ち込むリスクがきっと減るだろう。また友人曰く、街行く人もほとんどマスクを着用していますよ、とのこと。ってか、公共交通機関ではマスクの着用が義務付けられているそうだ。なんなら、日本より厳しいくらいなのかも。


これまでは「ヨーロッパ諸国で感染拡大」といった情報ばかり注目していて、各国が取り組む対策について知る機会が少なかったような気がする。機会があれば、また各国で取り組んでいるコロナ対策を紹介したい。誰かにとってのヒントになるかもしれないし。

ちなみにウチの近所では、バス停や駅構内に消毒液は配備されていないけど、店舗ごとに「お1人さま1プッシュでお願いします!」的なボトルが置いてあります。あとは、個人的に「消毒液ミニボトル」を持ち歩いているくらい。普通過ぎますね。それでもまあ誰かの参考になれば。

Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼友人は「アジア人差別を受けた経験はない、必要以上に怖がらないでほしい」と語ってくれました。

▼2019年に火災で被害を受けたノートルダム大聖堂


▼パッと見は灰皿だけどスタイリッシュな消毒液ディスペンサー