政府が「2023年3月13日からマスクの着用は個人の判断に委ねる」と決めた。満員電車や医療機関などを利用する場合は自主着用が推奨されるものの「それぞれの判断を尊重しましょう」となるわけだ。3年におよぶコロナ対策にまもなく大きな変化が訪れる。

ちなみに私の通っているスポーツジムでは、ひと足先に「マスク着用ルール」が変更され、3月1日から任意着用となった。正直、マスクをつけたままトレーニングをすると呼吸が苦しかったので助かる。ってことで、ドキドキしながらノーマスクでジムに行くと……

全員がマスクを着けていた。てっきり3月1日から「コロナ前の世界」にスパッと戻るものだと思っていたが、そんな単純な話ではなさそうだ。初日は様子見なのか。花粉シーズンだからなのか。それか、そもそも脱マスクを望んでいる方が少なかったのかもしれない。

マスクを外して黙々とトレーニングをしていると周りから視線を感じる。愚直にルールを守っている(マスクを外している)イタい人だと思われているのかも。実際そうだから仕方ないけど。いや、むしろ「私もマスクを外してみようかな……」という視線なのだろうか。

知り合い曰く「一応、3月13日まで待つというスタンスの方もいるようですよ」とのこと。まあその方が “よりマスクを外しやすい空気感” なのかもしれない。いずれにせよ、多くの人が利用する施設だから、皆が気持ちよく利用できればそれで良い。

日が経つにつれて利用者のマスク着用率は減り、約1週間たった今日(3月6日)はだいたい半数がマスクを外していた。今後も徐々にノーマスクの割合は増えるだろう。ちなみにスタッフの方は全員マスクを着用。接客をする側にはまた別のルールがあるのかもしれない。

なお、ジムでのマスク以外の感染対策はこれまで通り。「入館時の体温チェック」や「マシン利用後の消毒」等を行うことで、安心・安心な環境を整えている。なんなら体温チェックをしないと電話がかかってくるレベルなので、ルールはかなり厳しく守られている。


そういえば、コンビニや飲食店でも「従業員はマスクの着用を推奨する」とニュースでやっていた。ノーマスク社会の状況を見ながら、やはり着用すべきなのか、徐々にマスクを外して元通りの生活にしていくのかが決まるのだろう。

一方で、学生(知り合いの息子)からは「むしろ外したくない」という声も。マスクをする方が普通だそうだ。

たしかに中学・高校時代をマスクで過ごしたら、それが普通になる気持ちも分かる。今のままの方が楽に違いない。「日本は遅れている」とか言っている人も大体オッサンだし。ま、マスクに限った話じゃないけど。

それはさておき、ジムで汗を流していた若い子たちも「それが普通だから」マスクをしていただけなのかも。となると、コロナ前の世界に戻るのはもっと先になりそう。

──ということを、ひさしぶりにノーマスクでトレーニングをしながら考えていた。それにしても呼吸が苦しくならないし気持ちいい……ジムでのマスク着用が任意になっただけでも嬉しいものだ


執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.