大分県には “日本のナポリ” と呼ばれている離島がある。島の名前は「保戸島(ほとじま)」だ。なんでも平地が少なく、海岸から山への傾斜面にコンクリート3階建ての住宅がひしめくように立ち並んでいるらしい。その景観が、まるでナポリ! なのだとか。

とりあえず、ナポリには1度も行ったことがないが「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」にも選ばれた保戸島は気になる。ってことで、実際に行ってきたのだが……あそこはたぶん、ナポリ以上にナポリでした

・保戸島へ

保戸島へは高速船で向かう。大分県津久見市の「津久見港」で乗船券(片道880円)を購入して乗り場へ。ちなみに1日6便運航していて、所要時間は約25分とのこと。

たとえ寒くても、デッキに上がって海風に吹かれるのが船旅の醍醐味だ。

島が見えてくるとテンションが上がる……が、やっぱり風が死ぬほど冷てぇぇ

保戸島は周囲4kmほどの小さな島……なんて聞いていたが、近づいてみるとけっこうデカい

そして……

圧倒的過ぎる光景。

こ、これがイタリアの景勝地「ナポリ」や「アマルフィ」のような、地中海の港町を思わせる景観なのか。近くから見たら “純和風” だが、山を埋め尽くすように背の高い建物がズラズラーッと並ぶと迫力がある。面白い島だ。ナポリと言っても過言ではないかもしれない。

・島内を散策

そんなこんなで無事に上陸。案内所で冊子をもらって島内を散策することにした。集落の中へ入ると……巨大迷路のように入り組んだ細い路地が奥へ奥へと続いている。まるで城壁に囲まれた海外の旧市街のような雰囲気。とにかく狭い、だがそれがいい。

保戸島は全国でも有数のマグロ遠洋漁業基地で、冊子によると人口は約700人。集落の中には郵便局や総菜屋もあるようだ。すれ違う島民の皆さんが「どこに行くんか?」と話しかけてくれる。この道じゃなくてあっちの道の方が景色がいいぞ、みたいなプチ情報が嬉しい。

さて、路地を歩いていると「大分県道612」なる路面表示を発見した。両手が届きそうなほど狭い道幅だが、ここも立派な県道らしい。もちろん車は無理で、手押し車が行き交いしている。また、島内ではリヤカーもフル活用されているもよう。なるほど、たしかに便利だな。


そして島内には、のんびりとした性格のも多い。どこからともなく現れては「ニャー」と鳴いてこっちを見てくる……死ぬほどかわいいじゃねぇか。

その後、島民オススメの総菜屋で購入した「手作り弁当」を食べながら帰りの便を待った。海がキレイで弁当も美味い! ゆったりと流れる島時間は心地良いなぁ。これから暖かくなる時期は、さらに気持ちいいだろう。

ただ、保戸島名物のマグロが食べられなかったのは残念。弁当は最高に美味しかったが、狙っていた飲食店はたまたま休み。漁師料理「ひゅうが丼」は、津久見港に戻ってから食べることにした。名物は別腹だからな。

・ひゅうが丼

津久見港到着後、そのまま高速船レベルのスピードで「津久見ひゅうが丼」が食べられるレストランへ。マグロの赤身を甘めのゴマだれと和えて……熱々ご飯の上にドンッ! で完成。これが過酷な漁の合間にダッシュでかき込んでいた “まかない料理” だったという。

百年続く漁師メシは、ゴマの風味が食欲を刺激してガツガツ食べられるのが特徴。なんでも「おおいたグルメグランプリ金賞」を2年連続で受賞したらしい。さすが、最後の一口まで箸が止まらん。保戸島に行ってきた直後だから、より美味しく感じる。次は島で食べたいなぁぁああ

・保戸島に行ってみよう

──というわけで、片道約25分の船旅、そして美味しい郷土料理は最高過ぎた。のんびりした時間が流れる美しい保戸島。行ったことがないから断言はできないが、きっとナポリ以上にナポリだろう。機会があればぜひ島へ足を運んでみてほしい。

参考リンク:保戸島
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.