本当は毎日湯船に浸かりたいのに、掃除が面倒なのでシャワーで済ませてしまう33歳の男です。そんな私(あひるねこ)にとって、銭湯や温泉は心からリラックスできる最高の場所に他ならない。しかし……どうもモヤモヤしてしまうことが一つあるのだ。
詳しくは後ほど書くが、この現象を引き起こしているのは「洗顔料」の存在である。シャンプー、コンディショナー、ボディソープと並ぶ入浴時の必須アイテムが、どうしてこうも俺を悩ませる惑わせる壊してくのか。
・モヤモヤしちゃう
まずハッキリさせておきたいのは、このモヤモヤは銭湯では発生しないということだ。主にホテルの大浴場や大きめの温泉施設といった、比較的キレイで設備がしっかりしている場所で起きることが多い。逆のように思うかもしれないが、事実そうなのだから仕方ないのである。
・ホテルの大浴場にて
去年の話だ。私が宿泊したビジネスホテルには、天然温泉ではないものの大浴場が併設されていた。ホテル自体、数年前に完成したらしく、脱衣所には明るく清潔な雰囲気が漂っている。実に好(ハオ)なり。
ネットで予約した際、ホテルのサイトには大浴場について「シャンプー・コンディショナー等完備」という表記があった。このホテルに限らず、よく見る文面だと思う。なので私は当日、着替え以外は何も持たず手ぶらでホテルへ向かった……
っていうのは嘘でーーーす!
・嘘です
実は洗顔フォームだけ持って行きましたーー!! そう、この後どうなるかを予測して、あらかじめ洗顔フォームだけは持参したのだ。そう何度もダマされてたまるかよ。さあ、ここからはモヤモヤについて本格的に怒っていくぞ。
・洗顔料のポジション
大浴場に入って洗い場に座ると、サイトの記載通りシャンプーとコンディショナーのボトルが1本ずつ用意されていた。これは共用ではなく、各席(?)に置いてあるものだ。加えてボディソープのボトルまであり、一見文句のつけようがない布陣に思える。
しかし、この隊列にいつも参加していないのが洗顔料なのだ。例えばスーパー銭湯なんかだと、上記の3本に加えて洗顔料のポンプが用意されている場合もあるにはある。が、私の経験上、その不在率は圧倒的だ。ドラえもんの “みんなで大冒険する” 系エピソードに、出木杉が参加しているくらいのレアケースなのである。
とは言え、洗顔料がただ純粋に「ない」だけでは、私もこんなにモヤモヤしない。では、なぜモヤモヤしてしまうのか? ここで思い出していただきたいのが、脱衣所の洗面台上のメンツだ。風呂から上がった人がドライヤーで髪を乾かすあの場所には、一体何がある? よく思い出してくれ。
・洗面台にあるもの
男湯の場合、置いてある率が高いのは主に綿棒、ヘアトニック、ヘアリキッド、全身に塗るなんか化粧水的なヤツ、そして……洗顔料ではないか。
…………。
いやいやいやいや! お前のポジションはここじゃねーだろ!! シャンプーとコンディショナーの隣にいろやァァァァァアアアアア!
・そこじゃない
そう、私がいつもモヤモヤしてしまうのは、実はこの件なのだ。なぜ洗顔料が外にある? なぜ中にいない? 服を脱いでまず洗面所で顔を洗ってるおっさんを、あなたは見たことあるだろうか? 私は一度もない。顔を洗うのは、頭や体を洗う時と同じタイミングではないのか?
場面をビジホの大浴場に戻そう。私が湯船に浸かっていると、30代後半くらいの男性が一人、頭や体を洗っているのが見えた。おそらく出張で泊っているのだろう。お疲れ様です。すると次の瞬間、男性がスッと立ち上がって外に出て行ったぞ。一体どうしたというのか?
・悲しい光景
数秒後、男性は両手で何かをすくうような恰好で戻ってきた。ま、まさか……。そう、そのまさかである。顔を洗うため、男性は外にある洗顔料を手にプッシュして持ってきたのだ! しかも小走りで……! こぼすまいと小走りで帰ってきたのである……!! つま先でこう、チョン、チョン、チョンと……ッ!
こんな……こんな悲しい光景があっていいのか? 許されるのか!? お前らの血は何色だァァァァァアアアア!!
・願い
私も洗顔料がなくて、仕方なくボディソープで顔を洗ったことがあります。ええ、顔がパリッパリになりました。だから洗顔フォームだけは持参するようにしているのですが……経営者の方々、後生じゃ。せめて1本、1本だけでいいので、洗い場にも洗顔料を置いてもらうことはできませんか? あの悲しく、そして切ない光景を、世界から根絶するためにも……。
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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