レンズが欲しい……レンズぅぅううううう! 超ハイスペックなお高いレンズはもちろん無限に欲しい。でも激安のアヤシイレンズとかも気になる。とにかくオニューのレンズが欲しいぃぃいいい!
……カメラ好きなら、きっと多かれ少なかれこの気持ちをご理解いただけることと思う。そんな底なしのレンズ欲にまみれつつAmazonウォッチングをしていたところ、安すぎるレンズを発見。APS-C用のマニュアルフォーカスで25mm。f1.8という明るさながら、お値段驚きの6999円!(筆者購入時) ポチって人柱になってきたぞ!
・35mm換算で37.5mm
APS-C用の25mmということで(APS-Cってなんじゃいという方はこちらの記事のセンサーサイズについての部分を参照)、フルサイズ換算すると37.5mmでTHE 標準という感じ。しかも明るさは、先述のとおり f1.8……!
写りによってはめちゃくちゃ使い勝手がいいと思われる。ちなみにメーカーはNEEWER。どちらかというと安いストロボのメーカーというイメージだったが、レンズも出していたようだ。
梱包は割りとしっかりしており、メーカー名の入ったビニール袋の中に、小さい段ボール箱が。
https://instagram.com/p/By46i8yp2W_/
その中には、ファンタジーで金貨とかを入れるのに使ってそうな革(たぶん合皮)の巾着。そしてその中にレンズ本体が入ってる感じ。思いのほか手が込んでいる。
https://instagram.com/p/By46tsHptbc/
本体を手にってみると……ずっしりと重い。7000円だしショボイ感じだと思ってたけど、普通に金属製でがっしりしとるやん……。もしかしたら個体差もあるのかもしれないが、ピントや絞り部分にガタ付きもなく、絞り羽根もちゃんと12枚ある。最短撮影距離は18センチだ。
特徴としては、絞りにクリックは無く、無音でヌルヌルと動く。人によっては気になるマイナスポイントだろうか。しかし、動画を撮りたい人ならクリック音がしないので長所となる。また、無限遠もズレている。
・クセはあるが……
肝心の写りについて触れていこう。中心部分はそこそこシャープだ! ただし周辺はかなり流れるし、減光も歪みも結構きつい。フレアとゴーストはめちゃくちゃ出るので、フードの着用はマストだと思われる。さらに言うと色の出方もかたよっている。だが……なにせ7000円である。むしろレンズの味というもの。
全体的なシャープさについては、さすがに普通の価格のレンズには敵わない。建築物などを対象にバッキバキな描写を求めるならNGだろう。やわらかめな感じでもOKな被写体を狙う方がいい気がする。
・夜のスナップとかにいいかも
絞ったら多少はシャープになるが、ぶっちゃけそこまでの差も出ないので思い切って開放で遊ぶ方が楽しい気がする。ややボケがうるさい感じがするが、ボケ量そのものはしっかり f1.8 のレンズ。
その明るさを武器に夜のスナップとかに使っても楽しいかもしれない。
特にゴチャゴチャした感じの薄暗い場所などは、レンズの歪みや、均一じゃない色の出方などもごまかせる……と思う。まあ、レンズのクセが出まくっている写真というのもそれはそれで面白い気もするのだけれど。
とりあえず2日ほどこのレンズ1本で出歩いてみたのだが、お値段以上に楽しむことができた。恐るべし中華レンズ。完璧を求めるなら問題アリだろうが、趣味のスナップ用なら全くOKだと思う。
・前玉がすっぽり外れるので注意
という感じで、描写についてはなんとなくお分かりいただけただろうか? 値段相応のNGポイントは多々あれど、個人的にはその値段ゆえに全て許せるレベルだと感じた。ただし1点。これは知らないとヤバいという注意点があったのでお伝えしておこう。
先にフードが必須だと述べたが……フードを外す際に、気をつけないとレンズがバラバラに分解してしまう恐れがある……! このレンズの銘板は、なんと反時計回りに回すだけで外れるのだ。(銘板:メーカー名とかスペックとか書いてある最前面の板)
https://instagram.com/p/By4tCdznz0K/
普通はそうならないように、特殊な工具を使わないと分解できないようになっていたりするものなのだが、さすがは中華レンズ。うっかりフードごと銘板を回してしまうと、一気にレンズが全て取れて絞り羽根までむき出しになるので注意である。
https://instagram.com/p/By4pvFjpyUV/
屋外でやらかすとレンズが地面に落ちて1発で終わるだろう。自宅でならばレンズを元通りにはめ込んで、銘板をねじ込めば直るのだが……それでもレンズを自分で分解清掃した経験が無いと相当アセると思う。
・楽しかった
ということで、中華製の激安レンズ「Neewer 25mm f/1.8」いかがだろうか。AmazonではFuji用とSony用が出ており、どちらもAPS-C向け。述べてきたとおりクセがめちゃくちゃあるが、値段を考えると全てはレンズの味だと許せるレベル。撮っていて楽しかった。
下手に電子部品とかは使われていないので、そう壊れることも無いハズ。とにかく新しいレンズで遊びたい方や、クセのあるレンズが大好物な方にとっては最高にコスパのいいおもちゃだと思う。また、マニュアルレンズ入門用にもちょうどいいかもしれない。
参照元:Amazon
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.
▼ノーブランドの激安フードを装着。まさか7000円のレンズとは思わないのでは?
https://instagram.com/p/By45Bc0JRKE/
▼トップに持ってきたこれ。斜めに光が差し込んでる場所だと、こんな感じにかたよる。
▼たいていのレンズはこんな工具を使って……
https://instagram.com/p/By4sqP0psGE/
▼こんな感じにしないと分解はできないもの。
https://instagram.com/p/By4uZ2PJe7E/