Twitterで時折話題になる「企業公式Twitter」の自由奔放さ。企業の広報というとかつては何かとお堅いイメージだったが、ここ数年のTwitterでの彼らの様子は変わりつつあるように感じる。

そんな時代の流れの影響か、それとも単にセガだからだろうか? セガ公式Twitterの中の人がノリと勢い……もとい、類まれな行動力と軽快なフットワークの果てに、新商品を開発したぞ! ちなみにゲームとかではない。たい焼きの新商品である

・セガのたい焼き

一般的にセガというと、やはりゲーム機やアミューズメント施設のイメージが強いと思う。しかし、実はガチでたい焼き屋も運営しているのだ。とはいっても、2019年3月29日現在においてセガ池袋GiGOの1店舗のみ。オープンは2018年の3月29日なので、実は今日でちょうど1年になる。

そんなオープン記念を祝ってか、それともそんなことは全く関係なく、勢いの果てにたまたま開店記念日とかぶったのかはわからない。わからないが、まさに1周年記念のその日に販売開始となった新作が「コンビーフたい焼き とろ~りチーズ入り」である。特にそんな表記はどこにもなかった気がするが、実質セガのたい焼き1周年記念作品なのでは?

・圧倒的速度

ちなみにこの新商品、販売にいたるまでの過程が全てセガ公式Twitterのモーメントにまとめられていて、誰でも見ることができる。それによると、全ての始まりはコンビーフでおなじみノザキ公式Twitterとセガ公式Twitterによる以下のやりとり。

ノザキ(ノザキのコンビーフ)【公式】「チーズコンビーフナン作りたいなぁ…。ナンの粉って一体ナンなの……。(前RT)」

セガ公式アカウント「たい焼きの皮とだいたい同じナンじゃないかな(違う)」

なんともゆるゆるでふわふわした呑気なやりとり。ご存じない方からすれば、企業対企業のやりとりとは到底思えないだろう。しかし、彼らは大体いつもこうである。そして翌日には、セガ公式の中の人がスーパーでコンビーフとその他材料を購入し、チーズコンビーフナンを自作。

突然の実店舗での試作品作成などを経て、企画書の作成(このあたりからようやく企業っぽい)。そしてノザキのコンビーフを作っている「川商フーズ」を訪れ……最終的に、先述のゆるいやりとりからたったの9日という恐るべき速度で販売開始に。さすがはスピードが売りなソニックのアイコンは伊達ではないということか。

・完成度高め

こんな感じの経緯で生み出された新商品。ちなみに他社とのコラボ商品は今回が2度目だ。初回は納豆とのコラボで、そちらは意外にもウマかった。納豆と比べればコンビーフはハードルが低そうに思えるが、いかんせん企画から発売まで短すぎる期間が不安を感じさせる。

気になる味を確認するためさっそく店舗へ訪れると……平日にもかかわらず結構な列ができている。実はこの時、セガ公式Twitterの方にて売れ行きが好調である旨を告げるツイートがなされていた。数量限定なので、売り切れもありえる……というか、納豆の時は売り切れで後日出直した記憶がある。



チラッとカウンターを見ると、コンビーフたい焼きのストックが見えない。おいおい、まだ昼過ぎだというのにもしかして出遅れたか……?



一瞬ヒヤッとしたが、裏でどんどん焼いてくれており無事ゲット。お値段は1尾250円。持ち帰って半分に割ってみると……おぉ、結構しっかりとコンビーフとチーズが入っている。2尾ゲットしたのだが、1尾は口のところから赤いコンビーフがあふれており、釣り上げた深海魚を想起(そうき)させる。



後ろから失礼して中を見せていただくと、尻尾の端(はし)までチーズが入っていた。チーズが思っていたよりもよく伸びるタイプで、買ってから30分ほど経過しているにもかかわらずトロトロでウマそう



いざ食べてみると、開発期間の短さは杞憂(きゆう)だったようだ。もとからウマいコンビーフにチーズが合わさり、罪深いジャンキーでグッド。コンビーフ独特の食感がイイ感じだ。たい焼きの生地もなかなかどうして、コンビーフとチーズにマッチしている。

ボリューム的にも食べ応えはしっかりしていて満足度は高い。これはなかなかの名作なのでは? 2尾目の途中で粗挽きのブラックペッパーを少し振りかけたら、ピリッとしまっていい気分転換になったこともあわせて記しておこう。

ということで、セガ公式Twitterの中の人が脅威の行動力の果てに生み出したセガの新型たい焼きは、開発期間が9日という速度ながらも高い完成度でオススメだ! こちら2019年3月29日~4月7日までの期間・数量限定での発売ということなので、気になる方は早めにSEGA池袋GiGOにGO!

参照元:Twitter @SEGA_OFFICIALモーメント@nozaki1948
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼まさかの納豆をブチこんだ1作目はこちら。「ゲーセンで納豆入りたい焼きが爆誕! 尻尾まで納豆たっぷりな『セガのたい焼き「大粒納豆」』

▼このやりとりから全ては始まった。

▼スーパーで購入して検証。

▼企画書を出して……。

▼アドバイスを元にとろけるチーズに変更。

▼先着でステッカーももらえたもよう。