宝島社が毎年発行しているマンガ好きのためのガイドブック『このマンガがすごい!』。その最新刊が本日2018年12月11日に発売され話題になっている。
同誌では「いま、読むべきマンガ」がランキング形式で発表され、今年はオトコ編の1位に『天国大魔境』、オンナ編1位に『メタモルフォーゼの縁側』が選ばれた……のだが、『天国大魔境』の作者である石黒正数先生は、この結果に困惑しているようなのだ。
・毎年恒例ランキング
マンガファン700人が本気で選んだ「このマンガがすごい! ベストランキング」。過去には『進撃の巨人』や『バクマン。』などが1位に輝いており、読者だけでなく出版業界からも高い注目を集めている。
なんでもランクインした作品は軒並み重版がかかるそうで、作者としても結果が気になるランキングなのではないか。ところが、オトコ編の1位に選ばれた『天国大魔境』の作者インタビューを読むと、どうやらこの結果に困惑している様子なのだ。
・1巻が発売中
「月刊アフタヌーン」で現在連載中の『天国大魔境』は、『それでも町は廻っている』で知られる石黒正数先生の最新作だ。壁に囲まれた施設で暮らす子供たち、そして崩壊後の世界を旅するキルコとマルの姿を描いた冒険譚である。
現時点で単行本1巻が発売されており、私(あひるねこ)も好きで呼んでいるのだが、今回1位にランクインしているのを見て少々驚いてしまった。なんというか、まだまだ作品の全貌が明らかになっていないような気がしたからだ。
・作者は困惑?
講談社のサイト「コミックDAYS」に掲載されているインタビューを読むと、石黒先生にも同様の思いがあったようである。1位に選ばれたことについて「総合で『嬉しい』です」と語りながらも、知らせを聞いた時の最初の感想は「評価が早すぎる!」だったそうだ。
「1巻の内容って、設定と状況の説明しかしておらず、まぁそれを極力面白く読んでもらえるよう努力はしているけれども、僕としては現段階ではまだ面白いとか凄いとかいう段階ではないと思っていたので、ランキングに名前が挙がる可能性さえ一切、1ミリも考えていませんでした。」
石黒先生は予想外の受賞に戸惑いながら、「これを励みに少しプラスアルファ的なエピソードを差し挟む余地もあるかもしれない」とも語っており、読者としては大いに期待が高まるところ。
・試し読みできる
「コミックDAYS」では現在、『天国大魔境』を含む2019年ランクイン作品の無料試し読みキャンペーンが実施されている。興味を持った人はこれを機にぜひ作品に触れていただきたい! ああ、読まないといけないものがまた増えてしまった。
参照元:このマンガがすごい! web、コミックDAYS
執筆:あひるねこ
▼こちらはマンガ好きのための秘密基地「マンガナイトBOOKS」に行ってきた時の話。