突然だが皆さん、最近ゾッとした瞬間とはどのようなものだろう。携帯電話の請求額が予想を大きく超えていたとき。意図しない運転ミスで違反切符を切られたとき。視界の隅に、部屋の壁を這うゴキブリを発見したとき……それぞれ色々あると思う。
筆者にとってのその瞬間は、つい先日Googleカレンダーによってもたらされた。なにやら通知が来たので見てみると、全く身に覚えのないホテルの宿泊予定がカレンダーに登録されていた。しかもクリスマスに! アドレスなどの個人情報が流出したのだろうか。気をつけていたつもりだが、ついにやられてしまったのか!?
・ボッチなのにクリスマスにUSJそばのホテルに5連泊
カレンダーをチェックすると、どうやら筆者はホテル京阪 ユニバーサル・タワーなるところに2018年12月21日から12月25日の期間で宿泊する予定らしい。マジで知らないぞこんな予定? クリスマスにボッチでホテルに5連泊とかどんなプレイだよ……。
意味不明すぎる事態に頭が混乱していたが、筆者が知らない間にクリスマスを過ごす予定となっているホテルについて、とりあえずググってみることに。名前からなんとなく予想はしていたが、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンそばのホテルだった。
家族も含めて20年弱クリスマスを誰かと過ごしたことのないエリートボッチの筆者からすれば、なおのこと縁遠い場所だ。これは間違いなく何かの陰謀に巻き込まれたか、あるいはGoogle側の問題だろう。
とはいえ、名前と住所を勝手に使ってピザのデリバリーをする嫌がらせというのはときどき耳にする。また筆者が住んでいたアメリカでは、ピザどころかSWATチームをデリバリーさせるというバージョンもある。
その類の可能性も捨てきれないため一応ホテルに電話して確認したが、ホテル側には筆者の名前も連絡先も一切記録にないという。とりあえず急に宿泊費を引き落とされたりすることはなさそうだ。
・原因はGoogleカレンダーの予定を自動で追加する機能
ここでようやく落ち着いてきたのと同時に、Googleカレンダー由来の問題だろうと思いはじめた。こういうときにはググってみるに限る。しかし今になって思えば、Googleのサービスを疑っているのにGoogleで検索するというのはおかしな話である。
「Googleカレンダー 予定 知らない」で検索してみると、どうやら数年前から割とよくあることのようだ。簡単に結論を書くと、Gmailに予約に関するメールが入ったらGoogleカレンダーが自動でそれを予定に追加する機能の誤検出が原因らしい。
予約に関するメールというのも、実際に予約したメールに限らず「予約開始」のような、何かのPRのようなメールにも反応してしまうようだ。実際に今回も、元になったのはホテル京阪のサービスを案内する広告的なメールだった。
・対処法は機能をオフにするしかない
これまでにもこの手のメールはたくさん来ているのになぜ今になって反応したのかは不明。これまでライブや飛行機の予約のメールに反応したことは1度もない。残念ながらこの機能が作動する明確なラインはわからなかった。
どうやら対処法としては、Gmailからカレンダーへの自動追加機能をオフにするしかなさそうだ。設定の変更は簡単で、スマホならGoogleカレンダーの設定を開き、「Gmailからの予定」をオフにするだけ。
パソコンからも設定を開き、「Gmailからの予定」のチェックを外すだけだ。筆者はスマホからオフにしたが、この時に自動で追加された予定は削除されたため、カレンダーから存在しないクリスマスの予定を消す手間はかからなかった。
これにて一件落着となったのだが、身に覚えのない予定が入っているというのは思った以上に背筋が凍る。特に実害というほどのものはないが、意図しない予定がカレンダーに登録されてしまうのが心配な人は、設定をオフにしておくといいかもしれない。
参照元:Wikipedia「スワッティング」、ホテル京阪
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.
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