ちょっとしたサービスに少しばかりの心づけをするチップの習慣は日本にないが、海外ではレストランなどでチップを支払わないと渋い顔をされてしまう国もある。
素晴らしいサービスに対してならよいが、不愛想に対応されてもチップを置かないといけない雰囲気があったりして、なにかと面倒な習慣である。そんな中、「あるニューヨークの日本食レストランがチップを禁止している!」との情報に海外ネットユーザーがザワついているというので、彼らの反応をいくつか紹介してみたいと思う。
・「チップは受け取りません!」という主義の日本食レストラン
海外掲示板サイトRedditのユーザーが、あるニューヨークの日本食レストランで食事をした時に受け取ったレシートの画像を投稿。
そこには、「○○(レストランの名前)の従業員は十分な給料を支払われているため、日本の習慣に従いチップは受け取りません」と書かれているのだ。
・なにかと微妙なチップ制度……
ちなみに、最近アメリカではチップ制度を見直そうという動きも出てきているようで、筆者がアメリカに住んでいた時も、最初からチップを15パーセントほど上乗せした金額を請求するレストランがチラホラ出始めていた。
だが、そうすると大したことないサービスでも、客が決まった額のチップを払わないといけないハメになる。それだけではなく「丁寧に接客しなくてもチップが貰える!」と思い、きめ細やかな接客を怠る従業員が出て来る可能性も否めない。そういった理由で、「最初からチップ込み」の料金制度を採用する店が物議を醸していたのを覚えている。
・海外ネットユーザーの反応は!?
ではアメリカの豆知識はそこそこにして、「チップは受け取りません」というレストランに対する海外ネットユーザーの反応を、いくつか紹介することにしよう。
「日本でチップをあげたら、“あなたの仕事は、私の仕事より劣っているから施しが必要です”って受け取られるんだよ。アメリカでは良いサービスに対するボーナスであって、接客業に就く人が生活するために必要な物だけど」
「チップ制度は嫌いだ。ケチなレストラン経営者が従業員に十分給料を払わない分を、なんで客が補わないといけないんだ?」
「俺の奥さんは日本人だけど、いつもチップ制度に文句を垂れてる」
「アメリカ人は、外国人を困らせるのが大好きなんだよ」
「ヨーロッパのほとんどの国でチップ制度はないけど、サービスに満足したらチップを置く客もいる。だからヨーロッパからアメリカへ旅行すると、チップを置かないと悪い客だと見られてしまうから悪夢だよ。逆に日本では、どうやって素晴らしいサービスに報いればいいのか分からないから困ってしまう」
といった具合に、様々な意見が寄せられていた。
海外生活が長かった筆者も、日本の丁寧すぎるサービスに恐縮してしまうことが度々ある。そんな素晴らしいサービスへのお返しとして、しっかりマナーを守って良い客でいることがチップ代わりとなるのではないだろうか。
参照元:imgur、Reddit(英語)
執筆:Nekolas
▼こちらが「チップは受け取りません」と書かれたレシート