ボールが、いや蹴るもの1つあればサッカーができる。それは音楽も同じだ。楽器があれば、いや、楽器なんかなくたって、音楽を楽しみたい気持ちがあれば、そこに音楽が生まれるのだ。
それはさておき……最近、中国ですごいバンドが発見されたという。早速見てみるとこ、これは!! 「中国で最もクールなバンド」と呼ばれた彼らの姿は動画「China’s coolest band」で確認できるぞ!
・楽器が火を噴いてる!
動画に映し出されているのは作業着を着た男性だ。楽器を手にし演奏を始めると……何じゃコリャァァァァ!! 火噴いてるゥゥゥゥ! よく見ると楽器は金属製。音を奏でるたびに “弦” から “弓” から、バッシバシに本物の火花が飛び散っているのだ。
演奏の激しさに比例して火花もどんどん激しくなっていく。確かにこれはクール! でも一体どうなってるの!?
・ネットユーザーから絶賛の声
この動画にネットユーザーからは
「カッコイイなぁ」
「これこそ本物のメタルバンド!」
「金属なだけに!」
「メタルすぎるだろ(笑)」
「楽しそう~」
「音楽を愛する気持ちがあれば、どこでもステージになっちゃうんだね!」
など絶賛の声が寄せられている。メディアにも「中国で最もクールなバンド」として取り上げられたが、彼らは意外な素顔を持つ人物だったのだ。
・バンドメンバーの正体
彼らは河南省の平頂山(へいちょうざん)の炭鉱で働く労働者。プロのミュージシャンではなく、仕事の合間にライブを行っているのだとか。リーダーの李さんは、バンドを始めたきっかけをこう話す。
「たまたま携帯でヘヴィメタルを見て、すごくカッコイイと思ったんだ。それで自分もやってみたくなったんだ」
そして、
「火花が散ったら、もっといいんじゃないか」
と思い、“楽器” を制作したのだそう。
本体には廃品を利用、火花を散らしているのは溶接棒。李さんいわく「危険はない」とのことだが、そう言えるのは彼がプロであるからだろう。
・厳しい仕事のなかでの楽しみ
地上勤務の日は8~9時間、地下に潜る際は15時間も働いているそう。仕事が忙しくないときや休みの際に、楽器を作り仲間と “演奏” しているとのことである。
ちなみに楽器の音色はどうしてるの? それは、動画編集の際に後から入れたものなのだとか。なぁんだ、そうだったのか!
ネットに動画をアップして以来、すっかりファンが増え、活動によりチカラも入っているようだ。でも勤務中にこんなことをしても大丈夫なの? ささやかな楽しみを黙認しているとのことである。