・最初から噛み合わない会話
まず、ウサギさんから「私はEROから宜しくお願いします」と言われた直後の状況から説明しよう。先述の通り、「ERO」が何かはわからない。ただまずは挨拶からということで、私は次のように投稿。
佐藤「こんにちは。寒いですね」
ウサギさん「ERO?」
あれ? 会話がかみ合ってない。……これはスッとボケても後々面倒なので、「ERO」が何か聞いてしまおう。
佐藤「EROってなんですか?」「EROが寒いんじゃなくて、最近気温が低くて寒いですねですねってことですよ」
焦って「ですね」を2回打ちしてしまった。落ち着け、せっかく有力な情報を得られるのに、挨拶程度でうろたえている場合じゃない。信用できる人物であることを、相手に少しでも印象付けるんだ。と思っていたら……。
ウサギさん「Hしたい」
う~ん……。また新しいワードが出てきた。H? エイチって何のことだ。どうぶつの森でHと言ったら何だろう。おそらく上級者の略語だと思うんだけど、何を略したらHになるか。
初心者の私が思いつくことといえば、アレしかない。ゴロゴロ鉱山だ。ハニワくんの鉱石発掘を手伝って、クラフト材料などが得られるアレ。「発掘」の “H” じゃないのか? もしくは「ハニワくん」の ”H” だろ。でも、アレはフレンド5人に協力してもらえないとできないはず。そんなにすぐにできることなのか? 私の答えは……
佐藤「単刀直入ですね」
チャットで遭遇したばかりなのに、いきなり発掘(H)したいだなんて、単刀直入すぎる。せめてまともに挨拶くらいしてもいいだろう。困惑しきりの私に、ウサギさんはさらなる提案を持ちかけてきた。
ウサギさん「フレ交換してから今から通信しませんか?」
はあ!? 何の話なの? ナニをしようとしてるの? 「フレ交換」って何なの? 「通信」ってナニ? さすがにこのまま相手のペースで話を進める訳にはいかん! ちょっとはこっちの考えも主張しないと、コミュニケーションにならへんやん! 会話はキャッチボールやん? という訳で、
佐藤「通信ってどうやってやるんですか? せめて世間話くらいしませんか?」
当然の主張である。お互いの身の上を明かさない範囲なら、日常会話をしても何ら差し支えはないはず。それとも何か不都合があるのだろうか? しかし、そんな私の考えをウサギさんは完璧に無視! 通信に関してこう答えたのである。
ウサギさん「3dsだよ」
ダメだ、これはダメだ。完全に話の筋がズレている。私が思っている以上に、相手はこっちのことを見ていない。なぜに3DSの話が出てきてしまったのだろうか? それとも、これがこのチャットでの普通なのだろか?
とにかく、一筋の光に望みを託して、しばらく会話に付き合うしかないだろう。
ただ残念なことに私は3DSを持っていない。弟にプレゼントしたら、それを中古屋で売られてしまった。兄の好意を無にする弟。ああ、嘆かわしや。それはさておき、3DSは持っていないので、
佐藤「持ってません。VITAならあります」
ウサギさん「?」
佐藤「PlayStationVITAです」
もしかして、3DSの通信でどうとか言っているのに、ウサギさんはPlayStationVITAを知らないのか!? ……なんて無垢な人なんだろうか。この人は無垢だ。無邪気だ。間違いない。きっと悪意とかあって、一方的に話しているのではない。そのような思いが、私の中で芽生え始めていた。
だが、ウサギさんの本領はココから始まったのだ……。徐々に人格が変わっていくウサギさんは次のページ(3ページ目)だ!
参考リンク:アプリ「どうぶつの森チャット(iOS)」
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
ScreenShot:どうぶつの森チャット (iOS)