銅、鉛、チタン、ステンレスなどなど、この地球上には様々な金属が存在するが、中でも特別なのが「水銀」だ。常温で固まらない唯一の金属でありながら、非常に毒性が強く、使用を控えるべき物質として扱われているのがその理由である。
そんな水銀を使った、ある実験動画がとても興味深かったのでご紹介したい。表面を削ったアルミニウムの板の上に、スポイトで水銀を垂らすだけなのだが……なんとも驚くべき化学反応が起きるのである。
・アルミニウムと水銀の化学反応を収録した動画
人気のサイエンス系YouTubeチャンネル「NileRed」が公開した動画のタイトルは『Aluminum and Mercury』だ。これは文字通り、アルミニウムと水銀(Mercury)の化学反応を収録したものとなっている。
まずは手のひらサイズのアルミ板が登場。真ん中にある窪み(くぼみ)に水銀を垂らし、ドリルなどで板の表面をガリガリと傷つけるのだが……全く変化は現れない。
続いて、一旦水銀をスポイトで綺麗に吸い取り、塩酸で表面の皮膜を分解してから改めて水銀を垂らすと……キターーー! 180倍速再生ではあるものの、ニョキニョキ〜っとアルミ板から無数の繊維が生えてきたではないか!!
さらに今度は水銀と水を合わせて再び実験を行うと……水銀単体の時よりも大きなニョキニョキが発生! その姿は、まるで、まるで……毛の長い妖怪のようだ!!
これは、アルミニウムと水銀が結びつき「アマルガム」という物質ができる過程で起きる現象なのだそう。たいへん興味深い実験だが、冒頭でもお伝えした通り、水銀は非常に毒性が強いので真似は厳禁。動画で実験結果をじっくりと楽しもう。
▼実験内容は面白いが真似は厳禁!